川田将雅「ルメール封殺」に絶賛の声! NHKマイルCを含む11戦8勝「川田祭り」で帰ってきたライバルに強烈な復帰祝い

3歳マイル王に輝いたジャンタルマンタルと川田将雅騎手 撮影:Ruriko.I

NHKマイルC史上初の2歳王者対決も明暗

 5日、東京競馬場で開催されたNHKマイルC(G1)は2番人気のジャンタルマンタル(牡3歳、栗東・高野友和厩舎)が勝利。得意のマイル戦で、昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)に続く2つ目のビッグタイトルを手にした。

 2歳王者ジャンタルマンタルと2歳女王アスコリピチェーノの激突に沸いた、今年のNHKマイルC。史上初の牡・牝の2歳王者激突は、最後の直線で大きく明暗が分かれた。

 鞍上のC.ルメール騎手が「すごくいい競馬だった。いいポジションで運べた」と振り返った通り、完璧な道中を経て最後の直線を迎えた際、好位を進むアスコリピチェーノの手応えは十分に残っていた。

 あとは前の馬を交わして突き抜けるだけだったが、そんなライバルから外に持ち出すという一番確実な選択肢を奪ったのが、ジャンタルマンタルの川田騎手だ。外から馬体を併せてしっかりと蓋をすると、アスコリピチェーノは進路を失った。

「勝負所を迎えた時点で『もう負けることはない』と思いながら乗っていました」(川田騎手)

 その後、馬群でもがくライバルを尻目にジャンタルマンタルがスパートを開始。川田騎手のアクションが大きくなりムチが飛ぶと、一気に先頭に躍り出てあっという間にセーフティリードを築き上げる。

 終わってみれば2馬身半差。2歳王者対決はジャンタルマンタルの完勝に終わった。

「アスコリピチェーノが7枠14番、ジャンタルマンタルが8枠16番と近い枠からのスタートということもあって、お互いがお互いを意識しやすい競馬。最後の直線でタイトにマークして、(アスコリピチェーノの)ルメール騎手に外へ持ち出す選択肢を与えたなかったのは、勝負に徹する川田騎手らしい強い気持ちを感じた騎乗でした。

一方のルメール騎手は、やや後味の悪い競馬になってしまいましたね……。幸い降着こそなかったものの、強引な進路取りでボンドガールやキャプテンシーの進路を塞ぐ格好になりましたし、レース後にJRAから過怠金3万円の処分が下っています」(競馬記者)

11戦8勝の大爆発でリーディング独走

アスコリピチェーノ 撮影:Ruriko.I

 この川田騎手の好騎乗には、元JRA騎手の安藤勝己氏も「好ダッシュから非の打ち所がない運び。追い出しを待ったことでルメールを焦らせた」(公式Xより)と絶賛。またSNSや掲示板でも「さすが川田騎手!」「最後の直線が鳥肌たった」など、現リーディングジョッキーのファインプレーに対する賞賛の声で溢れた。

「2年ぶりのリーディング奪還を目指す川田騎手にとって、ルメール騎手は最大のライバル。この日のNHKマイルCが先月のドバイ遠征で負傷したルメール騎手の復帰戦でしたが、文字通り目の前に立ちはだかりました。

 また、今週の川田騎手は11戦騎乗して8勝という大爆発。一気に勝ち星を66勝まで伸ばしてリーディングを独走。(3位の)ルメール騎手に20勝差をつけています」(同)

「また新たに、大きな自信を持つことができました」

 レース後、ジャンタルマンタルとの会心の勝利をそう噛みしめた川田騎手。一方、過怠処分を受けたルメール騎手については、元JRA騎手の藤田伸二氏が「誰か騎乗停止になるだろうな」(公式X)とポストするなど、一部のファンから「騎乗停止ではないのか」「処分が甘すぎる」という声が上がるなど物議を呼ぶ結果となった。

 1番人気と2番人気で大きく明暗の分かれた両者。これから同じマイル路線を歩むであろう2歳王者ジャンタルマンタルと2歳女王アスコリピチェーノの再対決だけでなく、川田騎手とルメール騎手のリーディング争いも、今後ますます白熱していきそうだ。

GJ 編集部

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