津村明秀、菅原明良を凌ぐ「大穴騎手」が抜群の存在感!平均単勝オッズは万馬券の驚き…まだまだ間に合う「高配当の使者」を狙い撃て
4日からスタートした東京のG1ウィーク。5日のNHKマイルCを皮切りに6月2日の安田記念まで5週連続でG1レースが続き、競馬ファンにとっても非常に楽しみなシーズンでもある。
今週末には3歳世代の頂点を争う競馬の祭典、日本ダービー(G1)も行われる。1番人気ステレンボッシュとのコンビでオークス(G1)を2着に敗れた戸崎圭太騎手は、同じく1番人気が濃厚のジャスティンミラノに騎乗する。同騎手は東京・芝2400mのG1で未勝利。オークスの敗戦を含めて6度目の2着となっただけに、そろそろ未勝利の屈辱に終止符を打ちたいところだ。
もちろん我々競馬ファンにとってもダービーが注目のレースであることに変わりはないのだが、馬券という意味で考えれば未勝利戦だろうとG1だろうと同じ。
馬券の払戻にレースのグレードは無関係だ
各陣営は出走するレースによって賞金等も異なってくるものの、こと払戻についてはG1の1番人気が勝った単勝よりも、最終レースで大穴が勝った単勝万馬券の方が儲かる。応援している馬の記念馬券などでなければ、そこにあるのは払戻の大小くらいである。
そこで今回は5月の東京開催で密かにブレイクしている穴騎手に注目をしてみた。
勝利数だけならC.ルメール騎手、J.モレイラ騎手、川田将雅騎手の順。いずれ劣らぬ腕達者たちだが、彼らの騎乗馬は基本的に本命サイドばかり。馬券の軸としては信頼できるものの、穴狙いで買うタイプでもない。好配当の使者として期待するのは、人気薄を馬券圏内に持ってくる盲点のタイプだ。
本サイトでも何度か採り上げている津村明秀騎手は、14番人気テンハッピーローズでヴィクトリアマイル(G1)を制し、悲願のG1初制覇を遂げたことで知名度もアップ。東京巧者でお馴染みの菅原明良騎手も、1勝ながら2着6回、3着4回と渋い活躍をしている。単勝と複勝の回収率で100%以上をマークしたのは、この2人のみ(騎乗機会10回以下を除く)と存在感が光る。
そんな両名に対し、「まだ見つかっていない」のが今年でデビュー20年目の大野拓弥騎手だ。同騎手は2014年のスプリンターズS(G1)を13番人気スノードラゴンとのコンビでG1初優勝。16年のチャンピオンズC(G1)も6番人気サウンドトゥルーに騎乗して2勝目を加算することに成功した。
しかし、その後はG1勝利から遠ざかり、G1ジョッキーの割にもう一つ目立っていないことも事実。一昨年夏に欧州への武者修行を敢行したのも、もう一皮むけてステップアップしたいという本人の想いもあったのではないか。
その効果が徐々に出始めたと感じたのが5月の東京開催における活躍だ。
「騎乗馬が人気薄ばかりということもあり、前半は苦戦が続いていましたが、12日の開催で浮上の兆しが見え始めました。この日の5Rで連敗を3番人気でストップさせると、9Rは6番人気で3着、10Rは10番人気で2着に食い込みました。
また翌週の18日は、いきなり1Rで14番人気を2着に導いただけなく、8Rは6番人気で2着、メインの11Rも4番人気で3着と大活躍。日曜も8Rで9番人気の3着と人気薄で穴を出すケースが多かったです」(競馬誌ライター)
騎乗馬の単勝平均オッズは万馬券
これだけなら驚くほどでもないと感じつつも、全体的な成績を振り返ると衝撃の事実を目にすることとなった。
数字こそ【1.3.3.24/31】とインパクトに欠けるのだが、驚くべきは143%の複勝率とともに、騎乗馬の単勝平均オッズが138.4倍だったことである。単勝万馬券クラスの超大穴に乗り続けた上、回収率で100%を超えているのだから素晴らしい。少なくとも5月東京で大野拓弥の複勝を買い続けているだけで大幅黒字を計上できた計算だ。
しかも騎乗馬の平均人気も9.7番人気と大穴ばかり。にもかかわらず、毎回ドキドキワクワクできてお金も増えるのだからタマラナイ。ブレイクを期待されている津村騎手にしても、いきなり成績が上がった訳ではない。大輪の花を咲かせるまでに少しずつ試行錯誤を繰り返した結果、チャンスのある馬に巡り合えたのだ。
この調子で関係者の期待に応え続ければ、大野騎手にチャンスは巡ってくるはず。密かにブレイクの兆しを見せている今こそ「絶好の買い時」といえるだろう。