D.レーン「11戦1勝」の出稼ぎ失敗!? 人気上回ったレースは一度もなし…帝王賞セラフィックコール「人気先行」に警鐘か
22日から 28日まで短期免許で来日した豪州の名手・D.レーン騎手。昨年の日本ダービー(G1)をタスティエーラとのコンビで制し、直後に行われた目黒記念(G2)もヒートオンビートで連勝した手腕の持ち主だ。
既にその実力はファンから認知されており、今回も大きな期待を持って迎えられた。先週は早速土曜東京で8鞍、日曜京都で3鞍の計11鞍に騎乗。騎乗馬のラインアップも1番人気3頭、2番人気4頭、3番人気、4番人気、6番人気、9番人気と悪くなかった。
しかし、いざフタを開けてみると、11戦して1勝のみ。レーン騎手としては物足りなさを感じる結果に終わってしまった。唯一の勝利は2歳新馬を7馬身差で楽勝したサトノカルナバルのみ。全体を通しても人気より上の着順に持ってきたケースは一度もなしだった。
期待されたレーン騎手だったが11戦1勝と振るわず
約1年ぶりの来日ということもあり、競走馬でいうところの長期休養明けのような感覚だろうか。
「昨年のインパクトが強かっただけに、まだ日本の競馬の勘が戻り切っていない感じもしましたね。いつもなら徐々に調子を上げていくのですが、今回はもう中央での騎乗はありません。
残っているのは、セラフィックコールとのコンビが決まった帝王賞(G1、26日・大井競馬場)ですね。こちらも久々の騎乗機会ですが、2019年にオメガパフュームで制した実績もあります。転んでもただでは起きないところを見せて欲しいです」(競馬記者)
ただ、25日15時現在の前売りオッズによると、セラフィックコールの単勝オッズは1番人気。これにキングズソードが2番人気、ノットゥルノ3番人気、ウィルソンテソーロ4番人気と続いている。
左回りがそれほど得意ではないと一部で言われているセラフィックコールは、前走の川崎記念(G1)で5着に敗れた。いまだ負けなしの右回りへと舞台が替わることは歓迎に違いないのだが、実績的にはダートのG2ダイオライト記念を勝った程度。あまり人気が先行するようなら疑ってみるのもありかもしれない。
先週の宝塚記念(G1)は、1番人気ドウデュース、2番人気ジャスティンパレスが揃って惨敗。レーン騎手が騎乗したシュトルーヴェも9番人気11着と振るわなかった。このまま手ぶらで帰国することになるのか、それともさすがの腕前でG1タイトルを持ち帰るのか。
地方版グランプリといえそうな帝王賞。かつて追い切りに跨ったM.デムーロ騎手が怪物と評したダートの素質馬の走りに注目したい。