武豊シュガークン「回避」で菊花賞の騎乗馬は? 昭和から競馬界を引っ張り続けた3人「169歳対決」実現なるか
長かった夏競馬もいよいよ今週末を残すのみ。秋競馬の足音がすぐそこまで近づいてきた。
開幕と同時に秋華賞トライアルの紫苑S(G2)も行われ、来月29日のスプリンターズS(G1)を皮切りに秋のG1シリーズもスタート。そして10月20日に開催されるのが牡馬クラシック最終戦の菊花賞(G1)だ。
今年は皐月賞馬ジャスティンミラノが天皇賞・秋(G1)へ向かうこともあり、日本ダービー(G1)を勝ったダノンデサイルが断然の主役となる見込み。同馬とのコンビで史上最年長ダービー制覇を成し遂げた56歳の大ベテラン横山典弘騎手が、今度は京都3000mの長丁場でどのような競馬を披露するか非常に楽しみだ。
また、夏の上がり馬の中では3連勝で阿賀野川特別(2勝クラス)を勝ったピースワンデュックが面白そうだ。同レースの勝ち馬は2008年のオウケンブルースリが菊花賞を制覇。近10年でもポポカテペトルとユーキャンスマイルが波乱を演出している。ちなみに、主戦を務めるのが現役最年長の柴田善臣騎手。コンビ継続で本番にも出走となれば、58歳にして悲願のクラシック初制覇となるか注目が集まる。
武豊騎手の騎乗予定馬は…
となると、気になるのはもう1人の50代後半騎手であり、「5爺」の代表的存在でもある武豊騎手の騎乗馬である。
今年の牡馬クラシックで武豊騎手は、エコロヴァルツに騎乗した皐月賞(G1)で7着。ダービーにはキタサンブラックの弟シュガークンとのコンビで臨んだが、こちらも7着に敗れた。ただ、兄もダービーでは苦杯をなめたものの、菊花賞を制している。レース後には「秋が楽しみですね」と、ラスト一冠に期待するようなコメントを残していた。
しかし、シュガークンは管理する清水久詞調教師が「暑い時期に無理をさせたくない」ということで、菊花賞を見送ることがすでに発表されている。
「武豊騎手はシュガークンが回避となったことで現在のところ明確な騎乗馬は見当たらず、これからスタートするトライアルの結果次第となってきそうですね。
ちなみに、個人的に期待しているのは5月のあずさ賞(1勝クラス)を勝ったサブマリーナです。京都2000mの一戦を上がり33秒0の末脚で差し切り。騎乗した武豊騎手も『最後はいい脚でした。切れました』と褒め称えていましたよ」(競馬記者)
昭和の時代から長らく競馬界を引っ張り続けてきた柴田善騎手、横山典騎手、そしてレジェンド武豊騎手。合計すると「169歳」という大ベテラン3人の対決はクラシック最終戦で実現するだろうか。