武豊とエアスピネルで「明暗」クッキリ!「2000mは長い」と告げられた陣営はどこへ向かうのか……”迷走”の末「元サヤ」に戻る可能性
『スタートが抜群で、道中の感じも良かったです。早めに先頭に立ちましたが、前半の走りから何とか押し切ってほしいと思っていました。もともと良いスピードを持っていますが、コントロールが利くようになってきました。まだまだ良くなると思います。福島調教師とこのレースを勝てたのは(1997年ダンディコマンド以来)20年ぶりなので、嬉しいです』
小倉の地で”ユタカスマイル”が弾けた。20日、小倉競馬場で第52回北九州記念(G3)が行われ、武豊騎乗の3番人気ダイアナヘイローが完勝。来年2月に定年を迎える福島信晴調教師の”ラストサマー”に花を添えた。
“本来”という意味では、もしかしたらこの勝利はなかったかもしれない。何故なら、この日はデビュー戦から手綱を執るお手馬エアスピネルが札幌記念(G2)に出走。衝撃の降板劇がなければ、武豊騎手が札幌に飛んでいた未来もあったのかもしれないからだ。
しかし、武豊騎手はエアスピネルの主戦を降板し、ダイアナヘイローに騎乗することとなった。そしてこの日、両者の「明暗」はくっきりと分かれた。
『3番手からリラックスして走り、レースとしてはとても良かったと思いますが、4コーナーでは反応が遅くなり、止まってはいないが伸びもしない直線でした。少し距離が長いようです』
札幌記念後にそうコメントしたのは、武豊騎手に替わってエアスピネルに騎乗したC.ルメール騎手だ。主戦騎手を降板させ、今年のダービージョッキーを手配した以上、エアスピネルの陣営に求められているものは、何よりも「結果」だった。