JRA屈指の大ベテラン・蛯名正義に「スランプ脱出」の兆し!? 今年度最多の土日3勝&待望の重賞2勝目で1993年以来の「50勝割れ」阻止へ試練は続く……
昨年の皐月賞馬ディーマジェスティをはじめ、今年のAJCC(G2)を優勝したタンタアレグリア、ヴィクトリアマイルで11番人気ながらあわやの2着に激走したデンコウアンジュなど、秋のG1タイトル奪取を狙うお手馬候補には事欠かない蛯名騎手。バブルガムフェローで制した1996年天皇賞(秋)以来、積み上げたJRAのG1タイトルは26。海外と地方のレースを含めればゆうに30を上回る。名手復活のカギはやはり大舞台での活躍にかかっているようだ。
仮に勝ち鞍が今後も伸び悩むとすれば、勝利数は1993年以来24年ぶりに50を割る可能性が高い。そうなると、名手の「凋落」はより鮮明な形で現れることになる。無論、いつまでも勝ち続けることは不可能には違いないが、彼自身、そして彼を見守る多くのファンは「もう一度かつての輝きを」と願っているに違いない。夏競馬のいい流れを保ったままG1シーズンへと突入し、スランプ脱却を果たせるか。要注目である。