エネイブルの「最強伝説」は凱旋門賞(G1)で止まる!? 英国が世界に誇る天才少女が抱える「2つ」の不安要素とは
例えば、シャンティイ競馬場の「不良」で開催されたイスパーン賞(G1)を10馬身差という歴史的大差で圧勝した日本のエイシンヒカリが、英アスコット競馬場の「重」で行われたプリンスオブウェールズ(G1)で最下位に敗れたように、同じ欧州でも両競馬場には小さくはない「馬場差」がある。
つまり、昨年の凱旋門賞で従来のレコードを大きく更新したシャンティイは、やはり欧州の中では時計の出やすい軽い馬場となり、逆にアスコット競馬場は欧州らしい重い馬場の競馬場であるということだ。
その上でアスコット競馬場の「稍重」のキングジョージ6世&QESを圧勝したエネイブルが、シャンティイで開催される凱旋門賞で同じようなパフォーマンスを出せるのか。仮に昨年のような良馬場で行われることがあれば、不安は一気に膨張することになるだろう。
世界的な知名度を誇る英国のブックメーカー「ウィリアムヒル」社のオッズを参考にすれば、凱旋門賞を1番人気で勝ったのは、2009年のシーザスターズが最後。実は凱旋門賞は、意外に1番人気が敗れるレースでもある。