武豊ダイアナヘイローは○番手!? 女王桃井はるこが狙う電撃戦「高配当」の使者とは
――ありがとうございます。これまで上位に来るだろう馬を教えてもらいましたが、その中には有力とされていながらも名前があがっていない馬もいます。そちらがなぜ桃井さんのお眼鏡にかなわなかったのかをうかがいたいです。
桃井:まずセイウンコウセイからいきましょう。同馬は稍重と発表されながらも小雨が降っていて馬場も荒れていたと思われる高松宮記念を制しました。そして次走の函館スプリントS(G3)は1人気ながら4着。こちらは、前走と打って変わって函館競馬場史上最高とも称されるほどの良馬場でした。悪い馬場が得意なのは確実。雨が降ったらチャンスがあると思います。あと付け加えるならば、スプリンターズSが高松宮記念と逆回りというのも不安材料です。
ビッグアーサーも人気を集めていて非常に迷ったんですが、出走は昨年12月の香港スプリント(G1)以来。鉄砲は2戦2勝ですが、レース間隔が空きすぎているのがひっかかりました。
また昨年の同レースでビッグアーサーは、追われて加速しようとした瞬間に前が詰まって急ブレーキ。そのまま前が開かず、1人気にもかかわらず12着に終わるという驚愕の結末を迎えています。
私はディサイファという馬が好きなんですけど、同馬は昨年のマイルCS(G1)でミッキーアイルに前をカットされて急ブレーキがかかり、落馬寸前になるほどの不利を受けました。その後、これがトラウマになったらしく、前が詰まる展開になるとなかなか思い切った走りができないようなんです。ビッグアーサーもディサイファ同様のトラウマを抱えているのではないかという心配もあります。
――なるほど。
先ほどはあげませんでしたが、ダイアナヘイローは私の中で5番手。ただ武豊騎手はあまりスプリンターズSで勝利しているイメージがなく、距離が長いレースの方が向いている気がするんですよね。スプリンターズSは通算2勝ですが1990年にバンブーメモリーで勝利後、2度目に制覇したのは12年後ですから……。
さらにセントウルSで3着のダンスディレクターも悩みどころです。浜中俊騎手は15日のゲート練習中に落馬して、左肘を骨折。それにもかかわらず、約2週間後のレースに騎乗するということはよほど自信がある気も……。
あと、個人的に注目しているのは今年の香港のスプリントカップ(G2)で3着に入ったブリザード。今回はともに3着だった昨年の香港クラシックマイル(G1)、香港クラシックC(G1)で騎乗したモッセ騎手と再タッグを結成します。大穴になるのではないでしょうか。
最近のレースでは人気上位の馬がそのまま勝利することも多かったです。なので、この辺りであっと驚くような結末も期待したいですね。