なぜ凱旋門賞は荒れ続けるのか? 昨年「38万馬券」欧州と日本の”競馬の違い”が生む、大本命エネイブル以上に「警戒すべき」存在とは


 英国の桜花賞にあたる英1000ギニーなど、すでにG1を4勝しているウィンター。しかし、その距離は2000mが最高で、現在の地位は「欧州3歳牝馬最強マイラー」である。それに加え、凱旋門賞と同じ2400mの経験が一度もないのだ。

 例えば、今年のレーヌミノルを始め、毎年のオークスでは”世代最強マイラー”の桜花賞馬が、距離を不安視されて嫌われる傾向にある。そのため日本での馬券発売でも、ファンにお馴染みのムーア騎手が騎乗するとはいえ、ウィンターが距離を不安視され嫌われる可能性は低くないだろう。

 これが、いわば日本競馬の常識だ。

 しかし、オブライエン厩舎を、もっと言えば欧州競馬独特の”チームプレー”に注目している人間からすれば、逆にそれが「美味しいオッズを生む」と期待している。

 ちなみに欧州の競馬事情に精通している英国の大手ブックメーカー・ウィリアムヒル社は、30日付のオッズでウィンターをエネイブルに次ぐ2番人気に支持している。もともと距離が不安視されていたウィンターは、前日まで伏兵の1頭に過ぎなかったが、ここにきて急浮上。

 その裏に「オブライエン厩舎の『エース』ムーア騎手が騎乗する」という事実があるのは間違いないだろう。

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