凱旋門賞、最強エネイブルの影でサトノダイヤモンド「無力」惨敗……戦前の「見苦しい希望」と日本競馬の実力

凱旋門賞(競馬つらつらより)

 1日に仏・シャンティイ競馬場で開催された凱旋門賞(G1)は、イギリスでG1競走4連勝中の天才少女エネイブルが、好位から圧巻の伸び脚を見せ完勝。G1競走5連勝に加え世界最強の座も手にした。

 レースは好スタートを切ったエネイブルが先頭をうかがうも、戦前の予想通り5頭を出走させてきたA.オブライエン厩舎のアイダホ、オーダーオブセントジョージがエネイブルの前を塞ぐように位置する。思うようにレースができず、3番手でもがくよな仕草にも見えるエネイブル。この時点では一瞬「暗雲」を感じたのだが……。

 直線手前になっても首を苦しそうに曲げるエネイブル。しかし、直線でやや外に持ち出してからは「一瞬」だった。あっという間にアイダホやオーダーオブセントジョージを交わし、極上のキレ味を発揮してすぐに4馬身5馬身とセーフティリードを作る。最後の最後で地元フランスのクロスオブスターズが飛んできたものの、安全圏を脅かすまでには遠く及ばず。エネイブルがこれまでのG1レースと同じように、余裕の大勝利で世界の頂点に立った。

「重」に近い馬場で開催されたレースだったが、馬場を感じさせない圧倒的な瞬発力でを見せつけたエネイブル。これまでも、キングジョージQES(英G1)などで主にソフトな馬場でより素晴らしいパフォーマンスを披露していただけに、今回の強さすら「予想通り」といえるかもしれない。今後の長期政権(現役を続ければだが)を予感させる一戦だった。

 一方、完全にエネイブルの影に隠れ、そのまま出ることもなかったのが日本の2頭だ。道中中団後ろに控えたサトノダイヤモンドは見せ場なく15着、中団前目につけたサトノノブレスは、いい位置につけたが同じく伸びずに16着に終わった。戦前の予想通り、苦しいレースとなってしまった。

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