菊花賞(G1)キセキ「最大の不安」はM.デムーロ騎手!? 1番人気予想も、まさかの「最悪実績」に愕然……
現状、JRAで「最も勝負強い騎手」と評されるイタリア人は、今年もG1・3勝を含む13の重賞勝利を上げるなど、その勝負強さは健在。この秋もすでにセントウルS(G2)、スプリンターズS(G1)、毎日王冠(G2)と主要なレースを勝っており、先週の秋華賞(G1)でも3着以内をキープするなど、大レースで「馬券を買う上で最も頼りになる騎手」と認識しているファンも数多い。
しかし実は今回に限り、キセキにとっては、そのデムーロ騎手が仇となる可能性があるようだ。
1999年から短期免許で騎乗し始め、今ではJRAの通年騎手として日本の競馬ファンにも愛されているデムーロ騎手。抜群の勝負強さでこれまで重賞を68勝、特にJRAの通年騎手となった2015年以降は毎年10勝以上、わずか3年でG1・11勝を含む重賞37勝と大活躍している。
ただ、ここ3年間の重賞37勝の内、実に22勝が「マイル以下の距離」に限定されているのだ。
無論、JRAはマイル以下の重賞が数多いため、必然的にこういった傾向は出る。しかし、例えばデムーロ騎手の最大のライバルであり、親友でもあるC.ルメール騎手であれば、今年の重賞12勝の内、マイル以下は5レースしかない。今年、重賞9勝の武豊騎手にしてもマイル以下は4レースとなり、デムーロ騎手の37勝中22勝(今年13勝中7勝)は、さすがに「偏りすぎ」といえるだろう。
つまり、デムーロ騎手が持ち前の勝負強さを発揮しているのは、多くがマイル以下の短距離レースであるということだ。
では、逆に長距離はどうなのか。
先述したように、これまでJRAで68の重賞勝利を上げているデムーロ騎手だが、3000m級(2600m~3600m)の重賞は、1番人気のダイタクバートラムで勝った2004年ステイヤーズS(G2)のただ1勝しかない。さらにJRAで通算741勝を上げながら3000m級のレースでの勝利も、この1勝だけである。