キセキがキタサンブラックから「逃亡」!? 香港参戦可能性も「あの菊花賞馬」の故障引退が心配
先月の菊花賞(G1)を制したキセキ(牡3 栗東・角居厩舎)が、次走を12月の香港ヴァーズ(G1)とする予定であることがわかった。
不良馬場で開催された菊花賞を見事な走りで制しルーラーシップ産駒初のG1ホースとなったキセキ。低レベルといわれた今年の3歳世代だが、現状レイデオロとキセキが頭一つ抜けた存在として扱われている。あとは古馬との対決でどうなるか、という一点だ。
一時キセキは体調次第で「ジャパンC出走」も取りざたされていた。「菊花賞→ジャパンC」というローテーションは負担が大きいのか、これまで多くの素質馬がその後苦戦をする「死のローテ」ともいわれている。それを避けたこと自体には安堵の声が多く、まだ予定ではあるが香港参戦に関しても、海外遠征の志向が強い角居調教師を考えれば当然の選択といえる。ジャパンCで乗り馬が被りそうなM.デムーロ騎手への配慮もあるだろう。
しかし、「香港ではなく有馬記念がよかった」という声が多いのも事実だ。
「有馬記念には、このレースをラストランとするキタサンブラックが出走予定です。現役最強馬の引退レースとして注目を集めることになりますが、その馬に『3歳最強』が挑戦するべきではないのか、という意見は多いですね。
ジャパンCにはレイデオロが出走しますが、これでもしキタサンブラックが圧勝した場合、永遠に『キタサンブラックが格上』というレッテルが張られることになります。そして有馬記念に有力3歳の挑戦がないとなれば『逃げた』という見方もできてしまいます。キセキには有馬記念に挑戦してほしかったという意見は非常に多いですよ」(競馬記者)