武豊→福永祐一「乗り替わり成績」を徹底検証! エリザベス女王杯(G1)リスグラシュー「勝率2.3%」の”最悪データ”に絶句……
ただ、福永騎手の今年の重賞人気が[3.2.4.32]であることを考慮すると、決して重賞で乗れていないというわけではない。2勝した根岸S(G3)のカフジテイクと弥生賞(G2)のカデナがともに1番人気であったように、実力馬に騎乗すればしっかりと結果を残している。
したがって、リスグラシューにも言えることだが、実力はあるのに「勝ち切れない」ことが最大の課題だ。仮に今回のエリザベス女王杯でも善戦したものの2着止まりであれば、周囲からは「やはり」と評されることは目に見えている。イメージを変えるほどのインパクトを与えるには「勝利」しかないのだ。
ただし、一度ついてしまったイメージを覆すのは、そう簡単なことではないのかもしれない。
例えば2012年以降、エリザベス女王杯が行われる京都芝2200mのハーツクライ産駒の成績は[2.16.5.66]と、信じられないほど勝ち切れていない。複勝率25.8%はそれほど悪い数字ではないのだが、エリザベス女王杯でヌーヴォレコルトが2014、15年と共に1番人気で2着したように、とにかく勝ち切れない。ここ6年間の勝率は、わずか2.3%と悲惨な数字になっている。
ハーツクライ産駒のリスグラシューにとっては「最悪のデータ」といえる関門だ。
しかし、その一方で今回のように武豊騎手から福永騎手への乗り替わりは、ここ10年で[25.24.27.84]で、勝率0.156、連対率0.306、複勝率0.475と非常に相性のいい数字が並んでいる。今年の福永騎手が勝率0.161、連対率0.281、複勝率0.393(11月5日現在)であることを考慮すれば、武豊騎手からの乗り替わりは「チャンス」といえるだろう。
重賞での乗り替わりはあまり多くないものの、今年のクイーンS(G3)で乗り替わったトーセンビクトリーは、前走のマーメイドS(G3)が武豊騎手で1番人気9着だった。それを福永騎手が6番人気2着に盛り返している。他にも2012年の中山牝馬S(G3)のレディアルバローザは、前走の京都牝馬S(G3)で武豊騎手が7番人気6着。福永騎手は8番人気で1着に導いている。