レインボーライン「圧倒的3着馬」がジャパンCは危険度強? 「過去実績」に見る「スタミナ」のあるなし
26日のジャパンC(G1)。最強の古馬と3歳馬がぶつかり合うまさに頂上決戦の様相だが、ここへきて人気を一気に上げてきそうなのがレインボーライン(牡4 栗東・浅見厩舎)だ。
前走の天皇賞・秋、中団でレースを展開し、直線では外から力強い伸びを見せ、歴史的不良馬場に戸惑うリアルスティールやマカヒキを一気に突き放した。悲しきかな前を行くキタサンブラックとサトノクラウンが怪物クラスの強さを見せ2馬身半の差をつけられての3着だったが、4着との差は5馬身と決定的なものだった。母方の曾祖父レインボーアンバーから続く「雨の申し子」の血が騒いだということだろう。
ジャパンCは最終週の開催で、例年良馬場でもスタミナ型の馬が上位に来る場合が多いレース。日本ダービーも同舞台での開催だがダービー馬の近年の成績が振るわない点もあり、条件はだいぶ異なるという認識も強い。
そうなると、最終週の荒れた馬場でスタミナが要求される環境を乗り越えられそうなタイプが重宝されるということになる。レインボーラインは、そんなファンの需要をちょうどよく内包しているようにも思える。
実際、昨年の菊花賞は外から追い込んでの2着と結果を出しており、今年の天皇賞はもちろん、昨年の札幌記念でも荒れた馬場で3着を確保。相手はネオリアリズムにモーリスと考えれば、力は示している。ジャパンCでも適性があると判断するファンが多いのも当然だ。
事実、レインボーアンバーがそうだったが、その血筋が活きるのは中途半端な重馬場ではなく、先日の天皇賞のような「グチャグチャ」といえる環境であるのも事実。極端な不良ではない重い馬場なら、ステイゴールドとフレンチデピュティの傾向が出ているだけとも取れる。馬場の悪さをカバーできるのはある意味「当然」の血統ではあるのだ。
問題は「距離」だ。
同馬は3歳春まで1800、マイル戦で実績を積んでいた。勝ったり負けたりのレースを続けていたが、NHKマイルCでは3着になるなど目ぼしい結果を残している。しかし、距離延長した日本ダービーは8着と見せ場もなく敗れている。