【香港国際競走・展望】「世界王者」ハイランドリールVS「菊花賞馬」キセキが激突!日本馬8頭と海外馬の力関係は?
今春は毎日杯(G3)で後の皐月賞馬アルアインやサトノアーサーと接戦を演じるも、あと一歩でクラシック出走が叶わず。しかし、夏の条件戦を圧倒的な強さで連勝すると、神戸新聞杯(G2)ではダービー馬レイデオロに続く2着を確保。その実力を証明すると、歴史的な不良馬場に見舞われた菊花賞(G1)でも力強い走りを披露。1番人気に応え、世代の頂点に立った。
今回はそれ以来の出走。先月29日に行われた国内最終追い切りでは栗東の坂路で4ハロン54.1秒、ラスト12.7秒。久々を感じさせない軽快な動きだった。ジャパンCでは、同世代のレイデオロがキタサンブラックに競り勝って2着を確保。主戦のM.デムーロ騎手と挑む今回は、昨年に続く日本勢”連覇”が期待できるだけの逸材だ。
香港スプリント(G1)芝1200m 発送時刻12月10日(日)15時40分(日本時間)
2012、13年とロードカナロアが連覇したものの、基本的には日本勢の苦戦が続く香港スプリント。今年も地元の香港勢が層の厚さを誇示しており、その中でもミスタースタニング(セン5歳、港・J.サイズ厩舎)は今後の香港スプリント界を担う大器と言われている。
ここまでG1タイトルこそないものの、15戦9勝2着2回3着1回と高い安定性を誇るミスタースタニング。特にここ2走は前哨戦とされるG2を連勝中と勢いに乗っている。
そのミスタースタニングのG1初制覇を5月のチェアマンズスプリントプライズ(G1)で阻んだラッキーバブルズ(セン6歳、港・K.ルイ厩舎)が対抗1番手。しかし、こちらは2走前にミスタースタニングに完敗後、前走も9着とやや下降気味。昨年の2着馬で実績は上位だが、本番で巻き返せるか。
他にも昨年の3着馬ペニアフォビア、4着馬アメージングキッズなど、今年も香港勢の層は厚そうだ。欧州勢からはダイアモンドジュビリーS(G1)の覇者ザティンマンには、R.ムーア騎手が騎乗するとあって注目だ。
対する日本勢は今秋のスプリンターズSの2着馬レッツゴードンキと、3着馬ワンスインナムーンが出走予定だが、やはり苦戦が予想されそうだ。