世界王者ハイランドリールが有終の美!菊花賞馬キセキ「不完全燃焼」で日本馬勝利ならず……【香港国際競走・回顧】
愛国馬のブロンドミーが大きく出遅れた以外は、まずまず揃ったスタート。タイムワープが押し出されるように先頭に立つと、スマートレイアーが2番手、内からネオリアリズムが好位を窺うも大きく折り合いを欠いていた。それらを見るような形でワーザーが中団から、ステファノスは後方からの競馬となった。
1000m通過が約64秒という極端なスローペースながら、特に大きな動きもなく最後の直線へ。こうなると有利なのは先頭で主導権を握っていたタイムワープだ。手応えがなくなったスマートレイアーと、前半で折り合いを欠いたネオリアリズムを尻目に一気に後続を突き放す。残り200mを切ったところで、1番人気のワーザーが集団から抜け出すも万事休す。2馬身1/4の差をつけてタイムワープが楽々逃げ切った。
完璧にレースを支配したZ.パートン騎手は「まだまだ強くなる」と、相棒が今後の香港競馬を担う存在になることを期待。前半大きく折り合いを欠きながらも、なんとか3着に粘って格好をつけたネオリアリズムはモレイラ騎手が「よく3着に入った」と健闘を称える納得の敗戦だった。
ステファノスはこの馬らしい素晴らしい末脚で追い上げたが4着、スローペースに泣いた格好だ。スマートレイアーも5着に粘っており、日本馬の健闘が目立ったレースだった。
※人気は日本の馬券発売のオッズ。