【ホープフルS(G1)展望】母ビリーヴの仔「武豊」ジャンダルムVS最強モーリスの全弟「大器」ルーカス!賛否両論の新設G1に好メンバーが集結!
28日には、今年からG1昇格を果たした話題の2歳王者決定戦・ホープフルS(G1)が中山競馬場で開催される。
国民的レース・有馬記念に替わる一年の競馬の締めくくりとして、また12月に集中する3つ目の2歳G1としてなど、昇格当初から大きな賛否両論を巻き起こしたホープフルS。そういった”雑音”を覆すためには興味深く、そして来年のクラシックに繋がる様なレースを繰り返し「歴史」を築いていく他ないだろう。
記念すべきG1昇格初となる今回は、先々に楽しみなメンバーが揃った感がある。中でも「実績No.1」はデイリー杯2歳S(G2)を制したジャンダルム(牡2歳、栗東・池江泰寿厩舎)だ。
デビュー戦を快勝後に挑んだ前走のデイリー杯2歳Sでは、スタートでやや出負けしながらも、最後の直線で中団から上がり最速の末脚を披露。上がり第2位の2着馬に0.6秒差をつける断トツの豪脚で、ライバルをまとめて飲み込んだ。
また、この時3着に退けたケイアイノーテックは、後の朝日杯フューチュリティS(G1)の4着馬。勝ったダノンプレミアムは名実ともに2歳No.1といわれる大器であり、その2歳王者と同じ0.6秒差をつけて勝利したジャンダルムの前走は、非常に価値が高いといえるだろう。
その時の鞍上A.アッゼニ騎手が帰国した事情もあり、今回は当初の予定通りデビュー戦で手綱を執った武豊騎手が騎乗する。武豊騎手はスプリント王となった本馬の母ビリーヴにも騎乗しており、母仔2代のG1制覇を目指すこととなった。
そんな母の背景もあって、最大の課題はやはり2000mへの対応だろう。ただ陣営はデビュー当初から「長いところの方がいい」と言い続けており、すでに実績のあるマイルの朝日杯FSを回避しての今回は、来年のクラシックに向けた非常に重要な一戦となるはずだ。
対するルーカス(牡2歳、美浦・堀宣行厩舎)もまた、デビュー戦から大きな注目を集めた大器だ。