東京大賞典(G1)「売上レコード」にJRAもドヤ顔!? ホープフルS「大成功」の秘訣と有馬記念への「影響」
ただ、ホープフルSの売上は24ある平地G1の中で下から2番目。主役不在の大混戦だった上、雨に祟られた高松宮記念とわずか1億円しか差がない。一歩間違えれば”最下位”もあり得たとあって手放しでは喜べない状況だ。
また、人気のキタサンブラックが強い勝ち方を見せ、「大成功」と称えられた大阪杯も実際の売上は、翌週の桜花賞に8億円、翌々週の皐月賞とは35億円の大差をつけられている。今年から「春古馬三冠」として並び立つこととなった天皇賞・春が222億円、宝塚記念が211億円を売り上げたことからも、まだまだファンへの浸透が待たれるところだろう。
大阪杯に関しては、日程的にドバイワールドカップを始めとしたドバイミーティングと重なっており、今年も14頭立てと頭数が揃わないことが大きな課題として挙げられる。来年は開催日がモロ被りしている他、古馬王道路線の核となったキタサンブラックの引退も、売り上げに小さくはない影響を与えそうだ。
唯一、意外だったのは有馬記念の売上だ。
今年は単勝1.9倍と圧倒的な指示を受けるなど、今や国民的ホースの仲間入りを果たしたキタサンブラックという売上の核が人気に応えて優勝。引退レースを飾る大団円となり、レース後はお別れセレモニーが行われるなど素晴らしい幕引きとなった。
だが、売上自体は前年比98.4%。中山競馬場の入場者数が102.1%と微増したにもかかわらず、売上は思ったほど伸びなかった。
「クリスマス・イヴの開催だった影響も考えられますが、昨年もクリスマス開催。キタサンブラックの今年の注目度を考えれば意外な結果でした。この辺りはホープフルSが出来たことで『ここ(有馬記念)が総決算じゃない』というファン心理が微妙に働いたのかもしれません」(同)