武豊と「凱旋門賞」へ! 世界的名牝サラフィナの娘がジェンティルドンナ、ダイワスカーレットが通った「名牝の登竜門」に挑戦!
今度は「本物」かもしれない……。
8日に京都競馬場で開催されるシンザン記念(G3)に出走するプリュス(牝3歳、栗東・松永幹夫厩舎)には、武豊ファンを中心に静かな期待が集まっている。
母は2010年の仏オークス馬サラフィナ。他にも牡馬を相手にサンクルー大賞(G1)を制覇、凱旋門賞(G1)で3着するなど世界屈指の名牝だ。
初仔となった1つ上の半兄ジェニアルは、幼少期より武豊騎手が惚れ込む逸材として大きな注目を浴びたが、現在4戦1勝。1度、派手に”空振り”したことで、妹プリュスの注目度はいい感じに収まっている。
デビュー戦は9着と大敗し、周囲の期待を大きく裏切る結果となったプリュス。見せ場のない惨敗に「またダメか……」という声もあったが、良血馬らしい変わり身を見せたのが前走の未勝利戦だった。
中京芝1400mを18頭立て行われたレースで、中団インコースからの競馬を試みたプリュスは、最後の直線で行き場を失う苦しい競馬。しかし、鞍上の武豊騎手が冷静に進路が開くのを待ってから追い出すと、あっという間に馬群から抜け出し、最後は2馬身半差をつけて初勝利を飾った。
「鞍上のファインプレーも然ることながら、馬群の中を器用に立ち回れたのは、手応えに余裕があったからこそ。未勝利だけに相手のレベルは未知数ですが、抜けた存在だったのは間違いないでしょう。
勝ち時計の1:21.7は、同日同距離で行われた2歳500万下のつわぶき賞の1:22.8よりも遥かに優秀な時計。430kg台の小柄な馬体など、まだ課題はありますが、兄のジェニアルよりも早くから動ける点は大きいと思います。まだ目立った存在ではないですが、血統的にはここで通用してもまったくおかしくないですよ」(競馬ライター)