「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
豪州のメルボルンCや香港ヴァーズといった世界的なG1を制しただけでなく、2013年には日本のジャパンCにも参戦して5着と力を見せたドゥーナデン。メルボルンCでは現在、日本で活躍しているC.ルメール騎手に豪州初G1のタイトルをプレゼントした間柄だ。
そんなドゥーナデンの血統的なポテンシャルを高く評価しているファバト殿下は、世界的にも”虫の息”となってしまっている「バイアリータークのサイアーラインを復活させたい」と並々ならぬ意気込みを語っている。
なんとドゥーナデン産駒でレースに勝つと、殿下自らが特別なインセンティブを支払う制度まで作っているというから、そのホースマンとしての使命感にただただ敬服するばかりだ。
果たして世界で0.4%、日本ではわずか0.03%しか残っていないバイアリータークの血は復活できるのだろうか。
昨年の年度代表馬キタサンブラックがそうであったように、日頃から苦境に立たされている零細種牡馬の産駒が活躍すると、つい応援してみたくなるのが競馬ファンの性だ。だが、たまにはその枠組みすら超えて、さらに大きな視野で血統を見てみるのもいいかもしれない。