高松宮記念(G1)「香港馬」ブリザードを侮ることなかれ!? 課題の左回りを克服できる「2つの理由」と関東地方を襲った季節外れの”サイン”
昨秋に続く2度目の来日ということで、陣営の”本気度”も高まっているブリザードだが、今回の舞台となる左周りのレースは未経験。大きな懸念材料になりそうだが、どうやら陣営は「問題なし」と克服に自信を見せているようだ。
「香港では、毎週の月曜日に左回りのコースで調教を行っているらしく、本馬(ブリザード)もまったく問題にしていないとか。
もっとも日本のマスコミでは『レースに行ってどうなんだ』と言われていますが、実際に3年前の高松宮記念を勝った香港馬エアロヴェロシティも、左回りの競馬はデビュー戦以来でしたからね。正直、あまり気にする必要もないんじゃないでしょうか。
それよりも今の中京コースは適当に時計も掛かっていますし、直線が長い分、この馬にとっては昨年の中山よりも競馬がしやすいと思います。香港スプリントは、今回人気どころのレッドファルクスやレッツゴードンキでも苦戦した舞台。そこでの3着は光りますし、陣営も勝てる見込みがあるから再び来日したことは間違いありません。一発あるかもしれませんよ」(競馬ライター)
大手競馬ポータルサイト『netkeiba.com』の事前予想によると、ブリザードは単勝42.9倍の11番人気。ここまで伏兵扱いされていることは意外だが、単勝32.6倍だったスプリンターズSと似たような評価で出走できるのかもしれない。
その秘めたる実力を考えれば、美味しい穴馬になるかもしれないブリザード。だが、不安要素がないわけでもないらしい。
「昨年のスプリンターズS、そして香港スプリントでは大ベテランのモッセ騎手でしたが、今回手綱を執るのは27歳のK.ティータン騎手。香港のリーディング上位に常連ですし、重賞も数多く勝っている騎手ですが、好騎乗が光っていたモッセ騎手と比較すると、どうしても不安点にはなります。
というのも、ブリザードはティータン騎手とコンビを組んだ前走のセンテナリースプリントC(G1)で8頭中5着に惨敗。コンディションの問題もあったのかもしれませんが、本来の中団やや後方からの競馬ではなく、2番手からの積極策に出たことには違和感が残りました。
この馬の持ち味は、何と言ってもしぶとい末脚だと思います。だからこそ、ある程度のタフさが求められる今回の中京はチャンスだと思っていたんですが……」(同)