【ヴィクトリアマイル(G1)展望】「復活」武豊リスグラシューVS「究極」横山典弘ミスパンテール!最強女王決定へ……東西の”天才騎手”が激突!
関東の大御所・横山典騎手には、今回のヴィクトリアマイルに挑むにあたって選択肢があった。1つは重賞3連勝を含む、4連勝中と破竹の快進撃を続けているミスパンテール。そしてもう1つが昨年のNHKマイルC(G1)の覇者で、始動戦の中山記念(G2)でも強敵の中で2着を確保したアエロリットに騎乗することだった。
まさに「体が2つ欲しい」という状況だったが、最終的に横山典騎手が選んだのは前者ミスパンテール。それだけで単純に有力候補というだけでなく、後方から豪快に突き抜けたターコイズS(G3)、中団から卒なく抜け出した京都牝馬S(G3)、そしてまさかの逃げ切りを見せた前走の阪神牝馬Sと、重賞3連勝はすべて異なる競馬によるもの。
時折、天才的な騎乗を見せる横山典騎手らしい3連勝だが、果たして本番でどういった競馬を見せるのか。状況によって選択肢があることは強みに違いない。
一方、横山典騎手に”捨てられた”格好となったアエロリット(牝4歳、美浦・菊沢隆徳厩舎)だが、代打に戸崎圭太騎手を迎えられればチャンス十分だ。
先述したように昨年のNHKマイルCでは、2番手から抜け出して快勝。牡馬を相手にG1初制覇を飾っている。その後も古馬初対戦となったクイーンS(G3)で、昨年のヴィクトリアマイルを勝ったアドマイヤリードを撃破。1番人気に推された秋華賞(G1)では7着に惨敗したが、年明けの中山記念で再び強いところを見せている。
ここまで9戦3勝2着4回のアエロリットだが、その傾向は明らかだ。要は雨が降って馬場が荒れれば用なし、そうでなければ100%連対という極端な成績となっている。無論、たまたまの可能性もあるが、とりあえず良馬場なら優勝候補だ。初コンビの戸崎騎手も、このレース2勝と頼もしい。
このまま終わってしまうのか……女王ソウルスターリング(牝4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)が不振に喘いでいる。