【オークス(G1)展望】「超新星」アーモンドアイVS「2歳女王」ラッキーライラック再び!M.デムーロ「大器」サトノワルキューレに逆転女王の可能性
単勝1.8倍で迎えた前走の桜花賞は、まさかの敗戦だった。ここ3年間で単勝1倍台の大本命が3連敗していただけに「敵は我にあり」という決意で挑んだ一戦。レース内容はほぼ完璧で最後の直線で先頭に立った際は、無傷の5連勝がほぼ手中にあった。
しかし、”悪夢”は一瞬にしてやってきた。ラスト200mを切ったところで大外からアーモンドアイの強襲を受け、並ぶ間もなく交わされた。それでも最後はリリーノーブルに迫られながらも2着に残したのは女王の意地か。
あれから約1カ月。桜花賞では完敗を喫したが、血統だけを見れば距離延長が味方しそうなのは明らかにこちらだ。結果次第で秋には凱旋門賞(G1)挑戦も控えるだけに、ここで改めて世代最強を証明しておきたいところだ。主戦の石橋脩騎手がどういった作戦で挑むのかにも注目したい。
この「2強」に割って入るとすれば、やはり新勢力に期待が懸かる。中でもフローラS(G2)を勝ったサトノワルキューレ(牝3歳、栗東・角居勝彦厩舎)は、世代の勢力図を塗り替えられるだけの大器だ。
ここまで4戦3勝。唯一敗れたのは、最後の直線で不利を受けた1戦のみ。特に前々走のゆきやなぎ賞(500万下)では、後に青葉賞(G2)で2着してダービー切符を獲得するエタリオウを退けているだけに能力の裏付けは確かだ。
そして何より特筆すべきが、それを2400mの舞台でやってのけている点。多くのライバルが距離に対して大なり小なりの不安を抱えている中で、この経験が大きなアドバンテージとなることは述べるまでもないだろう。
単勝1番人気に支持された前走のフローラSでは、後方から上がり3ハロン最速となる33.4秒の末脚で突き抜けて重賞初制覇。スタートに大きな課題を残しているが、それでこれだけの成績を残しているだけに、このメンバーに入ってもスケール感は充分だ。主戦のM.デムーロ騎手が2強を「3強」にする。