武豊「悶絶」リスグラシューがG1勝てない原因は騎手にあらず!? JRA・G1通算3勝「2着17回」競馬界最強の”シルバーコレクター”とは
「どっちや!?」
ハナ差の接戦に思わず声を上げたのは、1番人気のリスグラシュー(牝4歳、栗東・矢作芳人厩舎)に騎乗していた武豊騎手だ。しかし、勝利の女神はまたもこの馬に微笑まなかった。
13日に東京競馬場で行われたヴィクトリアマイル(G1)は、最後の直線で抜け出したジュールポレールを最後の最後でリスグラシューが強襲する大接戦となったが写真判定の結果、前者が重賞初勝利にして初のG1制覇を成し遂げた。一方の後者は、これで通算4度目となるG1・2着である。
「良いレースはできましたが、あそこまで行ったのなら勝ちたかった」
レース後、そう悔しさを隠さなかった武豊騎手はリスグラシューとのコンビで、阪神ジュベナイルフィリーズ、桜花賞、秋華賞に続く4度目のG1・2着。「外枠だったことが影響した」と話す通り、この日は8枠16番という厳しいスタート。1番人気馬らしく1番強い競馬をしたようにも見えたが、”1番上手い競馬”をした幸英明騎手と勝ち馬の前に敗れた格好だ。
「外枠だったので前に馬を置きづらい分、どうしても後方からの競馬になりがちですが、今回はそれがモロに出てしまった感じですね。2月の東京新聞杯(G3)のように中団から競馬できていれば結果は変わっていたかもしれませんが、こればっかりは『運』がなかったとしか言いようがないですね。
元JRA騎手の安藤勝己さんも『リスグラシューは外枠と展開を押しのけてよう来た』と今回のレースぶりを評価しているように、実力は紛れもなくG1級。しかし、様々な幸運が噛み合ってあっさりG1を勝ってしまう馬もいれば、逆にリスグラシューのように実力がありながらもなかなかG1に手が届かない馬もいます。当日の午後から雨が降り出した際は、いよいよこの馬に運が巡ってきたと思ったんですが、関係者にとってはまさに悶絶級の結果でした……」(競馬ライター)