武豊リスグラシュー「前走敗因コメント」は凡庸!? 外枠不利を跳ね返した福永祐一「ダービー神騎乗」にレジェンドが思うところは?
「あそこまで行ったら勝ちたかった。良いレースができたけど、外枠でポジションがね……。枠の差が出たかな」
確かにヴィクトリアマイルのリスグラシューは、18頭立ての「8枠16番」という難しい枠からのスタートだった。結果的に勝った2月の東京新聞杯(G3)、前走3着だった阪神牝馬S(G2)ともに中団7番手からの競馬だったが、この日は後方13番手から。最後の直線では上がり3ハロン32.9秒の”鬼脚”で追い上げたが、2枠4番の好枠を引いたジュールポレールにハナ差及ばなかった。
武豊騎手の言葉通り、決して悪いレースではなかったし、結果的に枠順が勝敗を分けたという主張も的を射ている。しかし先ほど述べた通り、福永騎手の日本ダービーを見せられると2400mと1600mの違いはあるものの「天才騎手」としては、どこか物足りない敗因分析にも感じられる。
さらに武豊騎手は、今年3月に品川プリンスホテルで行われた『武豊ファンミーティング』の席でこんな話もしていた。
「枠は1番より2番が欲しかったです。後入れですからね。(前走のジャパンCでキタサンブラックが敗れた)シュヴァルグランは外に行けとも思っていましたけどね(笑)。特に中山2500mや、東京2400mは『枠』で展開が大きく変わりますから」
これは武豊騎手が、キタサンブラックと参戦した昨年の有馬記念(G1)での枠順抽選会について語った一幕。結局、キタサンブラックは1枠2番という、願ったり叶ったりの最高枠を引いて見事にラストランを飾った。
その結果はさておき、ここで重要なのは武豊騎手が有馬記念(G1)の中山2500mだけでなく、日本ダービーの東京2400m(ここではジャパンC)についても「枠が重要」、もっと言えば「内枠が有利で、外枠が不利」と語っていることである。