エプソムカップ(G3)ダイワキャグニーついに「本気モード」に!? 横山典弘騎手の「意図」が垣間見られる近走

ダイワキャグニー(競馬つらつらより)

 東京での5週連続G1の開催も終わり、上半期のG1はあと阪神の宝塚記念のみ。この時期は今後大きいレースに出られるよう賞金の上積みを狙い使ってくる陣営が多い。今週6/10(日)に行なわれるエプソムカップ(G3)に出走予定のダイワキャグニー(牡4 美浦•菊沢隆徳厩舎)もそんな一頭である。

 しかし、この馬は今後大化けする可能性をかなり秘めている。

 ダイワキャグニーは、3歳時に期待された馬であるが、初の右回りだった弥生賞が9着で、皐月賞を断念。日本ダービー狙いでプリンシパルSを使い1着でダービー出走権を得たものの、本番では完全に力尽きて15着と大敗。他馬との力差は歴然だった。

「前走から日本ダービーまで中2週しかなく、馬体を回復させるのは難しいですね。また、2400mを走るにはまだ馬体ができていないレベルで、現時点では仕方無かったと思います。陣営は夏に放牧へ出して、馬の成長に期待しました」(現場記者)

 秋に帰厩したダイワキャグニーはそれほど大きくなった感じがしないものの、馬体がしっかりしてきた。そして陣営は3歳でありながらも10/8の毎日王冠(G2)を使い、古馬と対戦させる。このレースの出走メンバーが豪華で、ソウルスターリング、リアルスティール、サトノアラジン、マカヒキ、ワンアンドオンリー、グレーターロンドン、ヤングマンパワー、ヒストリカルなど。現段階でどれくらい力が通用するのか、見極めるのには十分のレースである。

「ソウルスターリングが逃げる展開で、ダイワキャグニー2番手追走。比較的緩い流れだったのですが、なぜかソウルスターリングが直線で脱落。ダイワキャグニーの鞍上•北村宏司騎手の手綱は持ったままで手応えあり。直線半ばあたりでゴーサインの合図を出しました。するとダイワキャグニーは追い込んできた馬と馬体を併せてしぶとく粘ります。最後は残れず、後方一気のグレーターロンドンにもハナ差で差されて4着。しかし、古馬にも怯まない心身の成長ぶりが窺えたレースでしたね」(同記者)

 ここで陣営はマイルを試す。11/25のキャピタルS(OP)に登録し初めてマイルのレースに出走した。

「鞍上も北村宏騎手から、横山典弘騎手にスイッチ。これが見事に的中します。飼い葉食いがよく、プラス体重で出てきましたが関係なし。スタートしてインの4番手に控え、4コーナーで2番手に上がり、最後抜け出して快勝。タイムは東京開催最終週でありながら、1分32秒6と優秀。まるで別馬のようにたくましくなってきました」(同記者)

 2018年の年明け、1/6中山金杯(G3)へ。不得意な右回り、長い芝2000mで5着に終わるが、横山典騎手が後方一気の脚質を試し、良い伸び脚を見せ、早いペースならはまる手応えだった。自在性のある脚質のほうが競馬の幅が広がるだけに追い込みが成功したのは収穫。

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