武豊「夢の凱旋門賞ウィーク」霧散……クリンチャー&ジェニアル「連続最下位」に問われる”続戦”の意義
「陣営にとって、非常に厳しい結果となりました。例年よりも強いメンバーでしたが、やはり本番と同じ舞台で大敗を喫したショックは小さくないと思います。
昨年のサトノダイヤモンドも、実績的にも今年のクリンチャー以上に期待されていましたが、フォワ賞で4着と案外の結果に終わりました。その後、日本の大多数のメディアも状態面に上積みがあり『環境に慣れた本番は巻き返せる』という希望的観測を報じましたが、結果は15着大敗……。改めて海外遠征の難しさを思い知る結果となりました。
武豊騎手の言葉通り、あとはクリンチャーが叩き良化型であることに懸けるしかない状況ですが、実力的にも相当厳しい戦いになりそうです」(競馬記者)
また、そのわずか数十分後、今度は日本のジェニアルが武豊騎手と共にパン賞(G3)に参戦。前走、強敵相手にメシドール賞(G3)を勝利して波に乗っているだけに期待されたが、こちらも最後の直線で大きく失速……最下位でレースを終えた。
「前走のメシドール賞と比較すれば、今回の方がやや楽なメンバーだっただけに2連勝が期待されましたが、非常に残念な結果となりました。最後の直線では早々に脱落し、武豊騎手も途中で追うことをやめていたので、何らかのアクシデントがあった可能性もあります。いずれにせよフランス遠征でのローテーションは一端白紙、帰国の可能性も出てきました。
先日同じく遠征中のラルクも大敗し、武豊騎手にとって今回のフランス遠征は手詰まり感がありますね。海外遠征の意義がそのもの損なわれることはないと思いますが、勝ち負けのチャンスという面では『絶望的』と述べざるを得ない状況になりつつあります」(同)
この結果を受け、深夜までフランスからの朗報を期待していたファンからはSNSを中心に「もう帰ってきた方がいい」「さすがに今回は期待できそうにない」「これ以上、フランスで走る意味が見当たらない」といった声が殺到。
クリンチャーがG1未勝利馬であることなど、元から期待値が低かった今回の挑戦だけに「最初から無理せず、日本の競馬を盛り上げてほしかった」「凱旋門賞に失礼」という厳しい声もあった。