「古豪の意地」か「新勢力の勢い」か……好メンバーのプロキオンS(G3) 昨年「G1馬」の初ダート挑戦にも注目!
もともと1400mのスペシャリストだが、逆に言えば他の距離でパフォーマンスを落としてしまうことも少なくなかった。そんなニシケンモノノフが、前走は1200mの天王山S(OP)を快勝。今の充実ぶりをうかがわせる走りだった。鞍上の岩田康誠騎手にとっても、ここは重賞未勝利の長いトンネルを抜ける絶好のチャンスだ。
3連勝中のキングズガード(牡5歳、栗東・田中厩舎)も、まさに充実一途の存在。
18戦で馬券圏外がわずかに2回と、抜群の安定感を誇っているキングズガードだが、今年に入って1400mを3連勝。本格化を遂げ、一気に重賞初制覇に狙いを定めてきた。圧巻は前走の栗東S(OP)で、出遅れながらも最後は上がり35.1秒の豪脚で2馬身以上の差つけて完勝。今の充実ぶりなら、重賞でも十分に通用するはずだ。
面白い存在が、昨年のNHKマイルC(G1)の覇者クラリティスカイ(牡4歳、栗東・友道厩舎)だ。
昨年は皐月賞(G1)で5着した後、NHKマイルCを制するなど世代のトップクラスに位置していたが、古馬を走るようになってからは、まったく見せ場のない二桁着順の大敗が続いている。今回は初めてダートを走ることになるが、これがカンフル剤になるか。鞍上にC.ルメール騎手を手配していることからも、ここがこの馬の分水嶺になりそうだ。
他にもダノングッドやカフジテイクといった上がり馬や、しぶとい先行力を持つタガノトネールなど骨のあるメンバーが揃ったプロキオンSは、10日(日)の15時35分に発走予定だ。