JRA「復活悲願」サトノダイヤモンドはトンネルを脱したのか、気になる次走こそ「ベスト」と証明?
ところで、日本のターフを席巻するディープインパクト産駒。実は古馬になって中距離G1勝ちした牡馬産駒というのはスピルバーグ(天皇賞秋)のみ。他はラキシス(エリザベス女王杯)、マリアライト(エリザベス女王杯・宝塚記念)、ショウナンパンドラ(ジャパンC)、ジェンティルドンナ(ジャパンC・有馬記念)、ヴィブロス(ドバイターフ)といずれも牝馬である。
そして、それ以外の古馬G1勝ちはというと、トーセンラー(マイルCS)、ダノンシャーク(マイルCS)、リアルインパクト(ジョージライダーS)、ミッキーアイル(マイルCS)、ヴィルシーナ(ヴィクトリアマイル)、サトノアラジン(安田記念)、ジュールポレール(ヴィクトリアマイル)と1,600m戦で載冠する馬ばかり。これらを鑑みるとディープインパクト産駒の多くは”3歳クラシックを最重要として配合された、距離が持つマイラー?”のように思えてくる。
サトノダイヤモンド陣営が予定している今年のジャパンCには、成長中・完成形の強力な年下馬たちが大手を振って大挙してくる。そんな強力なメンバーとの対戦でも、サトノダイヤモンドには是非、勝って”ベストディスタンス”を証明してもらいたい。
3歳時の後方から追い込む華麗な競馬ではなく、 “先行押し切り”という王道のレーススタイルで、復活を遂げた実績馬サトノダイヤモンド。池江師いわく”競走馬にはその時その時で一番のピークがある”という言葉には一流調教師ならではの重みと様々な含みもありそうだが、今回の勝利は次走に向けて、明らかに復調したとみていいだろう。