武豊「サイレンススズカ2世」タニノフランケルとコンビ結成!「屈辱」の別れから約6年ぶり”和解”……名牝ウオッカの仔で「伝説」再び
新たな「スター候補」誕生となるか。
13日に京都競馬場で行われる大原S(1600万下)に、2011年に殿堂入りを果たしたウオッカの仔・タニノフランケル(牡3歳、栗東・中竹和也厩舎)が出走。それもかつて母の手綱を握った競馬界のレジェンド武豊騎手との新コンビが結成される想定とあって、競馬ファンから熱い視線を集めている。
母は牝馬として64年ぶりに日本ダービー(G1)を制覇したウオッカ。そして、父が14戦14勝で「21世紀最強馬」とまで評されたフランケル。タニノフランケルは、紛れもない世界的な良血馬だ。
だが、3歳秋に自己条件に出走している通り、現状は決してスター街道を歩んでいるわけではない。ここまで10戦3勝。菊花賞の出走権を懸けた前走のセントライト記念(G2)では12着に大敗するなど、その潜在能力は陣営も高く評価しているが、まだまだ成長途上の存在だ。
前走まで5戦連続で主戦の幸英明騎手が手綱を握っていたが、今回から武豊騎手と新コンビを組むことには訳がある。それはタニノフランケルが切符の良い「逃げ馬」だからだ。
「武豊騎手といえばキタサンブラックに代表されるように、世界が評価する正確無比な体内時計を持つ騎手。逃げ馬に騎乗した際のペース配分は絶妙で、ベテランになった近年、ますます磨きをかけている印象です。これまで逃げて結果を残してきたタニノフランケルにとっては、打ってつけの騎手といえるでしょう。
これまでハナを切った際は4戦3勝で、敗れたのは前走のセントライト記念のみ。そのレースにしてもスタートでやや後手を踏んで、強引に逃げる形になったことが響きました。武豊騎手とコンビを組んでいたウオッカの子供ですし、今回の乗り替わりを機に活躍すれば、大きな人気を集めるでしょうね」(競馬記者)
かつてウオッカとのコンビでG1を3勝した武豊騎手だが、その”別れ”は決して綺麗なものではなかったようだ。