JRA菊花賞(G1)「最強上がり馬」メイショウテッコン軽視厳禁。エタリオウとの決着、レース支配に燃える
21日、京都競馬場で菊花賞(G1、芝3000メートル)が開催される。スターホース不在で乱菊とも言われている。最大の夏の上がり馬と言えるのがメイショウテッコン(牡3歳、栗東・高橋義忠厩舎)。どんなレースを見せてくれるのか。その可能性を検討する。
メイショウテッコンは7月のラジオNIKKEI賞(G3、芝1800メートル)を勝ったとはいえ、もはや上がり馬と呼ぶのは失礼だ。続く神戸新聞杯(G2、2400メートル)は逃げ粘って3着。勝ったのがダービー馬ワグネリアン、2着がダービー4着のエタリオウ。すでに春の実績馬たちと互角に渡り合3048ることを証明している。4着の皐月賞馬エポカドーロには2馬身1/2先着した。
メイショウテッコンの過去走としてまず注目すべきは、1月京都の2400メートル戦梅花賞(500万下)。このレースで初めて逃げた。1000メートル通過は61.0。このクラス、この距離にすればまずまず流れた。直線で一旦は後続を突き放したが、1頭鋭い脚で追い込んできた馬をハナ差しのいで1着。3着馬には2馬身1/2差をつけた。その2着がエタリオウであり、3着が後にオークスで3番人気となるサトノワルキューレだ。
2勝馬となったメイショウテッコンは春のクラシック参戦を目指す。しかし、皐月賞トライアル若葉S(オープン、芝2000メートル)は6着、京都新聞杯(G2、芝2200メートル)は5着。皐月賞にもダービーにも出走できなかった。同世代の選ばれし18頭がダービーを迎えた5月27日、京都の白百合S(オープン、芝1800メートル)に参戦。このレースを逃げて勝った後、ラジオNIKKEI賞優勝、神戸新聞杯3着。そして、この菊花賞に臨む。
すでに4勝。強い競馬もするがコロッと負ける時もある。原因は気性面の問題。パドックではいつも入れ込み、チャカついている。高橋厩舎の公式Webサイトでは1週前追い切り後レポートとして「体は出来ていますし、精神的な高ぶりを抑えることに重点を置いていきます」「調教量としては十分。あとは精神面のコントロールがポイントになるかと思います」と書かれている。菊花賞のパドック、返し馬で多少入れ込んでいるのは仕方ないだろう。ただし、レースでは調教の成果を生かしてリラックスして走りたい。
菊花賞の大きな見どころの1つがメイショウテッコン、エポカドーロ、ジェネラーレウーノの先行争い。3頭とも逃げなくても競馬ができる先行馬。枠番やスタートの良し悪しなどもあり道中の位置取りは予測しづらい。しかし、いずれも直線では後続を突き放して先頭に立ちたいはず。