【アルテミスS(G3) 展望】JRA 「G1候補が大挙?」大混戦模様の2歳重賞
母スタセリタ × 父ディープインパクトの初配合産駒となる社台レースホースのシェーングランツ。新馬戦こそ凡走したものの、2戦目の8月の未勝利戦では奥の深さを見せる5馬身差の圧勝だった。今回、広々とした左回りコースのアルテミスSで楽勝しても何の不思議もない。C.ルメールシフトの社台・ノーザンファームだが、同馬の鞍上は新馬戦で手綱を握った北村宏司騎手が騎乗する。
もう一頭のディープインパクト産駒は、ミスエルテの半妹ミディオーサ。ソウルスターリングと時を同じくしてFrankel旋風を日本のターフに巻き起こした半姉ミスエルテは、気性難の影響で出世に躓いた。半妹ミディオーサは6月の新馬戦こそ、3F 33.6秒の末脚を繰り出したものの2着と惜敗。
だが、続く8月の新潟1,600m未勝利戦では、2馬身差の完勝。秘めた資質がありそうだ。サンデーレーシングで7,000万円募集なのだから、重賞のひとつやふたつは容易い存在だ。ましてや鞍上は、僅か4ヶ月に満たない日本での滞在で、驚異の51勝、連対率5割・複勝率6割超えという「マジックマン」J.モレイラ騎手に乗り替わりとなる。
続いて、3戦して連対率100%のウインゼノビア。堅実なだけでなく、先行した2戦目は3馬身差、3戦目のクローバー賞では、逃げて3馬身差の圧勝とその先行力とパフォーマンスは出走メンバー屈指。唯一、新馬戦で後塵を拝したジョディーは新潟2歳Sで僅差の4着している。このことからも、ウインゼノビアも重賞戦線で勝ち負けできる能力はあると見ていいだろう。
穴候補も多数存在する。1戦1勝の身であるが、9月の新馬戦では稍重ながらも3F33.4の末脚を繰り出し、評判馬オーロトラジェを2馬身ちぎり捨てたフサイチエアデールの娘ビーチサンバ 。前走はリーディングジョッキーのC.ルメール騎手が勝利に導いたのだが、今回、C.ルメール騎手は京都競馬場での出走のため、藤岡康太騎手に乗り替わって人気も落ちそうだ。
藤岡康太騎手といえば、騎乗予定だった福永騎手が落馬負傷し、急遽、神戸新聞杯のワグネリアンに騎乗となり、鞍上不安視されての2番人気だったものの、見事、勝利。その成果を認められてか、ワグネリアンと同厩舎である友道厩舎のビーチサンバに騎乗となった。