ルヴァンスレーヴにJRA賞「最優秀3歳牡馬」の可能性。チャンピオンズC(G1)を勝てばオグリキャップ、エルコンドルパサーらを超える快挙か

 つまり、現時点ですでにルヴァンスレーヴは、ダートにおける歴史的名馬の仲間入りを果たしているといえる。その上で、もしデータを覆してチャンピオンズカップで再度古馬を撃破するようなら、2006年のアロンダイト以来となる3歳馬での最優秀ダートホースの座もほぼ確実なものとなる。

 だが、今年に限ってはある意味で、それ以上に大きな意義を持つタイトルも見えてくる。3歳牡馬最大のビッグタイトル、JRA賞「最優秀3歳牡馬」だ。

 クラシック三冠を中心に展開される3歳戦だけに、1954年に前身となる啓衆社賞が創設されて以来「クラシックを勝たずしてタイトルを獲得した」のは、オグリキャップ、エルコンドルパサー、シンボリクリスエスのわずか3頭しかいない。

 その内、地方出身のオグリキャップ(有馬記念)はクラシック登録しておらず、マル外のエルコンドルパサー(NHKマイルC、ジャパンC)には当時、クラシックの出走権がなかった。ちなみに日本ダービーで2着だったシンボリクリスエスは、3歳にして天皇賞・秋と有馬記念を勝利している。

 ただ、ルヴァンスレーヴのようなダート馬が最優秀3歳牡馬に輝いたことは一度もない。

 しかし、今年のクラシックホースに目をやるとダービー馬ワグネリアンは神戸新聞杯(G2)勝利後に年内休養。菊花賞馬のフィエールマンも有馬記念を回避して来年に備えている。

 そうなると最もタイトルに近いのは、皐月賞馬にして日本ダービーも2着だったエポカドーロ。だが、こちらも秋は菊花賞を惨敗して有馬記念を回避しているだけに、3頭ともすでにタイトル獲得へ上積みが見込めない状況だ。NHKマイルCを勝ったケイアイノーテックや、マイルCS覇者のステルヴィオらがエポカドーロの票を上回ることは考えにくい。

 その点、ルヴァンスレーヴはジャパンダートダービーで3歳馬の頂点に立ち、この秋は南部杯で古馬を撃破。ここにJRA・G1であるチャンピオンズカップのタイトルが加われば、史上初となるダート馬による最優秀3歳牡馬獲得の可能性も出てくるはずだ。

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