武豊以来の「大記録」が射程圏内の戸崎圭太。ルメール・デムーロすら置き去りにする「最大の武器」とは……?


 また、関東所属ジョッキーでありながら関西の厩舎から多くの騎乗を依頼され、そこでも複勝回収率は80%超えとキッチリ結果を残している点も注目すべき事実。回収率ベースで見れば、むしろ関西馬に騎乗した時の成績が際立っており、全てにおいて”アウェー”での健闘が目立っている。

 つまり、幾人かの騎手に見て取れる「社台偏重」もなく、東西の別もなく、満遍なくすべての陣営、オーナーから騎乗を得ているということだ。もちろん優秀なエージェントが控えているということもあるだろうが、それ以上に戸崎騎手への高い信頼度あってこそのもの。平場や重賞に限らず安定したレースぶりを見せてくれるだけに、乗ってもらいたいという関係者が多いのもうなずける。そしてその傾向は、全盛期の武騎手とも繋がる部分だ。

 現時点で重賞も7勝と飛ぶ鳥を落とす勢いの戸崎騎手。ペース的に武騎手が成し得た「212勝」の記録更新は厳しいかもしれないが、200勝は射程圏内……実現不可能な数字ではないであろう。

 騎手としての”確かな腕”と、実力馬へ繋がる”幅広い信頼”を持つ戸崎騎手が、史上2人目の大偉業を達成する瞬間が訪れる事を期待したい。

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