JRA和田竜二「神逃げ」武豊、福永祐一を翻弄……「マジックペース」にファン絶賛の嵐
6日の京都競馬は、3歳の出世レースシンザン記念(G3)が開催され、1戦1勝のヴァルディゼール(牡2 栗東・渡辺薫彦厩舎)が勝利。デビュー2連勝とし、鞍上北村友一騎手にとってもクラシックに向けて心強いお手馬ができた格好だ。
ただ、この日もっとも競馬ファンを「唸らせた」のは、その前の京都10R。冬の長距離オープンとして定着している万葉S(芝3000m)である。
8頭立ての同レースで断然人気となったのが、武豊鞍上のユーキャンスマイル(牡4 栗東・友道康夫厩舎)。昨年の菊花賞3着馬で、京都競馬場で通算2勝。この日武豊騎手はすでに4勝しており、1.5倍の支持にも驚きは少なかった。2番人気には昨年のステイヤーズS(G3)2着のアドマイヤエイカン(牡6 栗東・須貝尚介厩舎)、3番人気がシーザリオ産駒のグローブシアター(牡5 栗東・中竹和也厩舎)と続いた。
適性も重要なファクターとなる長距離戦。この3頭でレースが決まると思ったファンも多かったに違いない。しかし、そう簡単にいかないのが競馬だ。
レースは好スタートを決めたグローブシアターが押してハナを主張しようとするが、それを制して5番人気ヴォージュ(牡6 栗東・西村真幸厩舎)が先頭に立つ。1周目の正面スタンド前ですでに2番手グローブシアターまで7~8馬身、その後ろが3馬身、さらにその後ろも3~4馬身など、100mはあろうかという非常に長い隊列となった。
1.2コーナー中間のところでグローブシアターがヴォージュにやや詰め寄るが、浜中俊騎手が躊躇したか結局控えたまま。この時点ですでに2番手と3番手の差は10馬身近くあり、ヴォージュと2番手も4馬身。長い隊列は変わらず向正面を迎える。