JRA根岸S(G3)武豊マテラスカイ「課題」は距離よりも……世界を驚かせたレコードホルダーが「超速スピード」を発揮できる条件
「東京盃はJBCスプリントの叩き台として+18kgだったことや、兵庫ゴールドTでは主戦の武豊騎手が騎乗停止によって騎乗できなかったことなど、敗因らしい敗因はあるものの強い競馬を見せる反面、脆さも露呈する結果となってしまいました。
今回の根岸Sは、レコード勝ちしたプロキオンSと同じダート1400mなので期待が持てますが、仮にここで惨敗するようなら2年連続のドバイ挑戦に黄色信号となるかもしれません。ここは再び強いレースを見せて、名実ともに日本を代表するダートスプリンターとして海を渡りたいところです」(競馬記者)
今回はレコード勝ちしたダート1400mとはいえ、昨年の東京盃で敗れた際、武豊騎手が「手前を替えないから直線の長い大井はちょっと心配していました」と敗因を語っている点は気になるところだ。述べるまでもなく根岸Sが行われる東京競馬場は、東京盃の大井競馬場よりもさらに長い直線を誇る。
「昨年の根岸Sで2着など東京実績のあるサンライズノヴァや、前走カペラS(G3)を勝利したコパノキッキングなど、フェブラリーSの前哨戦らしい好メンバーが揃いましたが、これといった逃げ馬がいないことは追い風になりそうです。
ただ、マテラスカイは不良馬場で行われたプロキオンSを1:20.3のレコードで勝ったことを筆頭に、これまで雨などの影響で足抜きのいい馬場で抜群の適性を見せています。
その点、馬場が重くなった昨年こそ1:21.5で決着していますが、根岸Sの勝ち時計は例年1分22秒から23秒台。この時期はダートに凍結防止剤が撒かれることもあって、時計が掛かるようなら持ち前のスピードが殺されてしまう可能性も……一雨降れば、盤石といえる存在なんですが」(同)