【きさらぎ賞(G3)展望】西の出世レースを制するのはどの馬か?将来有望な若駒たちの戦いに要注目!
京都競馬場で3日(日)に開催されるきさらぎ賞(G3)には、素質馬が多数出走してきそうだ。過去の勝ち馬であるルージュバックやサトノダイヤモンドなどは、ここから春のクラシック戦線での有力馬として名乗りを上げた。今年もここからクラシック戦線を賑わすような馬が登場するかもしれない。
アガラス(牡3、美浦・古賀厩舎)はクラシック戦線を目指して一足早く始動。前走の東京スポーツ杯2歳S(G3)は、それまでのレースとは違った中団よりも後ろからの競馬になり、直線に入ってからもなかなか前が空かずに追い出しを待たされる状況となった。それでも前が空くと一気に末脚を伸ばし、7番人気ながらも2着に好走。レース展開に左右されない自在性を見せた。ここまで3戦して新馬戦勝ちのみの1勝馬ではあるが、2着以下の無い安定した成績を残す。前走こそ人気を落としていたが新馬戦、コスモス賞(OP)では1番人気になるなど周囲の期待を集めており、重賞で好走した後となれば再び注目を集めることになるだろう。新馬戦から1800m戦に徹底して使われており、距離適性に関しては疑う余地はなく、初めての関西遠征ではあるが好走できそうな要素は多い。2歳時の出世レースのタイトルは僅差で逃したが、西の出世レースを制してクラシック戦線へ名乗りを上げることはできるだろうか。
東京スポーツ杯2歳S(G3)で3着だったヴァンドギャルド(牡3、栗東・藤原厩舎)も、侮ることはできない。新馬戦では内目をロスなく立ち回ると直線では馬群を割って鋭い末脚で先行馬を捉える力強い走りで快勝。前走のホープフルS(G1)では直線の勝負所で進路を見つけて伸び始めたところで、他馬が下がってくるという不利もあり6着と結果を残すことができなかった。だが、勝ち馬からのタイム差でみれば0.6秒差とそれほど大きくは負けていない。スムーズな競馬ができていれば違った結果になっていた可能性は十分にありそうだ。ここまで東京スポーツ杯2歳S(G3)、ホープフルS(G1)と大舞台で強力なライバルたちを相手に差のない競馬をしているだけに、今後が楽しみな1頭。春のクラシック戦線に向かうためにも、重賞初制覇というしっかりとした結果を残したいところだろう。
高額落札馬であるダノンチェイサー(牡3、栗東・池江厩舎)は、どのような走りを見せるだろうか。2017年のセレクトセールで2億5000万円という超高額な値段で取引されたことで話題を集めていた。新馬戦こそ伸びを欠いて4着と残念な結果に終わっているが、その後は安定した走りで3戦して2勝、2着1回と良血馬の名に恥じない活躍ぶり。初めての重賞挑戦で相手関係は一気に強化される厳しいレースとなるが、クラシックを目指す上ではここでの賞金加算が絶対条件。まだまだ上を目指せるだけの素質を秘めている良血馬だけに、出世レースで結果を残して歴代の名馬たちを超えるような成績を残していけるか、今後も含め注目が集まる。