【クイーンC(G3)展望】JRA春G1に向けて阪神JF2着クロノジェネシスが始動! 良血ミリオンドリームズら機をうかがう素質馬たちも
9日(土)に東京競馬場で開催されるクイーンC(G3)。毎年のように素質あふれる馬たちが出走し、過去の勝ち馬にはNHKマイルC(G1)を制したメジャーエンブレム、オークス(G1)で3着と好走したアドマイヤミヤビなど、春のG1戦線を賑わせた馬たちが並ぶ。今年も過去のメンバーにも劣らない有力馬が出走を予定しており、好勝負が期待できそうだ。
主役は、昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)で2着に入ったクロノジェネシス(栗東・斉藤崇史厩舎)だろう。
新馬戦、続くアイビーSでは好位追走から、いずれも上がり最速の脚を繰り出して牡馬を相手に快勝。2連勝で存在感を示したクロノジェネシスは、勢いそのまま阪神JFに向かった。
レースでクロノジェネシスは出遅れて、これまでとは違い後ろからの競馬を強いられる苦しい展開。それでも4角から進出し、最後の直線では外に出されたダノンファンタジーと併せる形で伸びて、先を行くライバルたちを次々に交わす。だがダノンファンタジーには半馬身届かず2着。0.1秒差で敗れてしまった。
春のG1戦線に向けて弾みをつけたいクロノジェネシスは、栗東・CWコースで3頭併せ。6ハロン80秒9、ラスト13秒0のタイムを記録している。背に乗った主戦の北村友一騎手は「スポーツ報知」の取材に「この馬らしい瞬発力がありました」と期待を寄せていた。
ライバルのダノンファンタジーは、3月2日のチューリップ賞から始動予定。こちらも順調に行けば春のG1に向かうと考えられているため、どこかで直接対決の可能性もある。クロノジェネシスはクイーンCを勝ち、ダノンファンタジーにリベンジを果たすことはできるのか?
重賞で好走を続けるビーチサンバ(栗東・友道康夫厩舎)も虎視眈々と上位を狙う。
アルテミスS(G3)では、ソウルスターリングらの母として知られるスタセリタ産駒のシェーングランツに0.1秒差で 2着。そして前走の阪神JFでは、最後の直線で後方から猛然と脚を伸ばしてきたダノンファンタジー、クロノジェネシスに交わされて3着。だが、抜かれてもやる気を失わず、しぶとく食らいついて才能の片鱗を見せた。
1週前追い切りは栗東CWコースで僚馬と併せられ、6ハロン83秒2、ラスト12秒6を記録。軽やかな走りを見せて、友道調教師も「雰囲気は上々」と満足気に語っている。
ビーチサンバは、これまでマイルを3戦して[1-1-1-0]と馬券圏内を外さない走りを見せている。春のG1を見据えるのならばここは負けられないだろう。