共同通信杯(G3)武豊「クラシック制覇」黄色信号にショック!? 大本命アドマイヤマーズ敗れるも、その4馬身後方で……
「2歳チャンピンオンを負かしたっていうことは、この後が楽しみですね」
10日に東京競馬場で行われた共同通信杯(G3)は3番人気のダノンキングリー(牡3歳、美浦・萩原清厩舎)が重賞初制覇。単勝1.7倍に推された2歳王者アドマイヤマーズは2着に敗れ、キャリア初の敗戦を喫した。
7頭立てという、悲劇の名馬テンポイントが勝った1976年(6頭)以来の少頭数となった今年の共同通信杯。注目のアドマイヤマーズは好スタートを決めると、果敢にハナへ。大本命がいきなり先頭に立ったことで、東京競馬場のスタンドからはざわめきの声が上がった。
道中ナイママが掛かり気味に先頭をうかがうシーンもあったが、少頭数ということもあって比較的落ち着いた流れ。後続のライバルたちを牽引するような2歳王者を先頭に、各馬が横に広がって最後の直線を迎える。
まず抜け出しを図ったのがアドマイヤマーズだったが、これまでのように後続を突き放せない。そこに最内から鋭く伸びたダノンキングリーが並び掛けると、レースは2頭の一騎打ちの様相となった。
脚色はダノンキングリーが優勢だったが、主戦のM.デムーロ騎手が「勝負根性が凄い。並んだら抜かせない」と評価するアドマイヤマーズも激しい抵抗を見せる。無敗馬同士の叩き合いは3着以下を突き放し、最後はダノンキングリーが1馬身1/4差をつけてクラシック戦線に大きく名乗りを上げた。
「アドマイヤマーズにとっては残念な結果になりましたね。果敢にハナを切るまではよかったんですが、後続にマークされる厳しい展開。スローペースになった分、最後は瞬発力勝負になりましたが、まさにディープインパクト産駒のダノンキングリーと、ダイワメジャー産駒のアドマイヤマーズとの差が出た印象でした。
ただ、3着以下は4馬身以上突き放していますし、今回はアドマイヤマーズが他馬より1kg重い斤量。初めて負けてしまいましたが、ここが本番というわけではないですし、そこまで悲観する内容ではなかったと思います」(競馬記者)
敗れたアドマイヤマーズも上がり3ハロン33.5秒の脚を使っているものの、勝ち馬に32.9秒の鬼脚で上がられてはお手上げか。