【弥生賞(G2)展望】皐月賞を睨み「重賞2勝」ニシノデイジーVS「大器」ラストドラフト激突! 王道トライアルを制すのは……
3歳クラシックが迫ってきた。3月3日、中山競馬場で皐月賞トライアル弥生賞(G2、芝2000メートル)が行われる。レースを展望しよう。
1月、中山競馬場で行われた京成杯(G3、芝2000メートル)を優勝したのがラストドラフト(牡3歳、美浦・戸田博文厩舎)。昨年11月、府中の新馬戦(芝1800メートル)を1番人気で優勝、1勝馬の身での重賞挑戦だった。新馬戦は5番手からそつのないレースで勝ったもので、特に目立つものではなかった。そのため、新馬戦に引き続きC.ルメールの騎乗だったとはいえ、それほど高い評価は得られず4番人気だった。
しかし、レースでは驚くほどの成長を見せた。ポンとゲートを飛び出すと先頭に立ち、1コーナーで内を回ったカテドラルにハナを譲ると、そのまま2番手の競馬。直線に入って先頭を奪うと、エアグルーヴの孫である良血ランフォザローゼスに1馬身1/4差をつけて押し切る。新星誕生の瞬間だった。レース後、戸田博文調教師「今後は王道でいくしかないと思っています」とコメントした。
母は2011年の桜花賞馬マルセリーナという良血だが、特筆すべきは父ノヴェリスト。キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(G1、2400メートル)をレコードで優勝したドイツの歴史的名馬だ。引退後、社台スタリオンステーションで供用され、2017年に初産駒がデビューした。期待はされたものの活躍馬を出せず、種牡馬としては失敗と思われていた。ところがラストドラフトの登場で再注目されることになった。ときたま超大物を出す一発屋の種牡馬かもしれない。
ラストドラフトにとって、この弥生賞は本番の皐月賞(G1、芝2000メートル)でも通用するかどうかが試される試金石となる。