武豊「怖い……」金鯱賞(G2)エアウィンザー最有力も不安!? 最後まで”本気”を引き出せなかった2年前の「苦い記憶」
かつて、数多くの名馬の背中を知る武豊騎手が「メッチャいい!」と手放しで称賛した馬がいた。
デビュー前の若駒だったエアウィンザー(牡5歳、栗東・角居厩舎)である。
武豊騎手にとっては、主戦として秋華賞(G1)を勝った母エアメサイアの息子。兄エアスピネルの主戦も務め重賞3勝を上げたものの、G1ではあと一歩手が届いていなかっただけに、その弟に懸ける期待もひとしおだったに違いない。
当時のエアウィンザーは育成の段階から「兄以上」と評判を集めており、追い切りに跨った武豊騎手も「見た目は違うけど、乗り味は似ている。心臓が強い」と絶賛。角居勝彦厩舎のスタッフには「完璧」とさえ伝えていたという。
しかし、単勝1.3倍に推されたデビュー戦で2着に敗れると歯車が狂った。
次戦で未勝利こそ脱出したものの、クラシック出走を懸けた共同通信杯(G3)で6着に完敗……。前の馬を抜かそうとしない気性面の問題も発覚し、武豊騎手とエアウィンザーの”夢”は、わずか4戦で潰えた。