JRA北村宏司「カムバック」へ過去の”超人たち”の足跡。「長期離脱」「引退危機」数々のアクシデントを跳ね返した不屈の精神
「最近では、昨年11月に幸英明騎手が落馬負傷。当時は全治6カ月といわれていたところをわずか3カ月で復帰し、周囲の関係者を驚かせていました。
右ひじが開放粉砕骨折した影響もあって握力は一時3kgまで落ちたらしいですが、1日6時間を超えるリハビリを続けて2月に復帰すると、今年すでに8勝。故障する以前と変わらない活躍を見せています」(競馬記者)
また、今年で51歳のシーズンとなる小牧太騎手も昨夏に大きな落馬事故があった。
6月30日の中京競馬で落馬負傷し、肋骨骨折5本(7カ所)に外傷性の肺気胸という診断。一時はICU(集中治療室)からは出られない状況が続き、長期離脱が心配された。だが、わずか1カ月程度で現場に復帰すると3週間調教に乗り続けて、8月末にはレース復帰を果たすという”超人ぶり”を見せつけている。
「一昨年末に落馬負傷した関東の吉田豊騎手も、先週約1年2か月ぶりに復帰しました。頸椎骨折ということで、当初は後遺症なども心配されていましたが、2度の手術を乗り越えてのカムバック。久々の騎乗で疲労感はあったそうですが『やっぱり競馬はいいですね』と語っている姿が印象的でした」(同)
北村騎手には落馬負傷による、騎手としてこれ以上ないほどの「苦い思い出」がある。