平成最強の短距離王は誰?馬はロードカナロア?サクラバクシンオー?騎手は武豊?岩田康誠?
いよいよ平成も終わりが迫り、今週行われる高松宮記念は平成最後の高松宮記念となる。つまりこの高松宮記念は、平成最後の短距離王決定戦なのである。
今回は過去に行われた高松宮記念やスプリンターズS、そして海外のG1レースを振り返り、平成の短距離王(芝1000~1300mのG1限定)を競走馬と騎手それぞれで検証してみたい。
平成に行われたJRAの1200mのG1レースは、スプリンターズステークスが29回、高松宮記念(旧高松宮杯を含む)が23回である。その中で、この二つのレースを勝利したのは、ファインニードル、ロードカナロア、ローレルゲレイロ、カレンチャン、ビリーヴ、トロットスター、フラワーパークの7頭のみ。しかしこの7頭だけが平成の短距離王候補というわけにはいかない。
高松宮記念が1200mのG1レースに条件が変更されたのは1996年で、当時は5月のレースだった。スプリンターズSで2連覇を達成したサクラバクシンオーが現役時に1200mの高松宮記念はなく、1998年は前年のスプリンターズS優勝馬タイキシャトルが6月の安田記念を目標にしたため出走しなかった経緯などがあったからだ。仮に高松宮記念がもっと前から存在し、開催時期も3月のレースであれば、サクラバクシンオーやタイキシャトルの参戦があり、その優勝馬や歴史も変わっていたことだろう。
1200mのG1レースとなった高松宮記念とスプリンターズS合わせて52回、そして海外のG1レースも含めた最多勝利馬と騎手は以下の通り。
■最多勝利馬
ロードカナロア計5勝
スプリンターズS=2勝
高松宮記念=1勝
香港スプリント=2勝
続く合計2勝にファインニードル、キンシャサノキセキ、ローレルゲレイロ、カレンチャン、ビリーヴ、トロットスター、フラワーパーク、レッドファルクス、サクラバクシンオーなど。
国内の芝G1レースでも最多の3勝、さらに香港スプリントの2勝を上積みしたロードカナロアが断然の存在だ。さらに勝ち時計でいえばロードカナロアとビッグアーサーの1分6秒7がG1で最速。ロードカナロアはG1の勝利数でも持ち時計でも1位という素晴らしい実績を残している。1994年に1分7秒1のレコードでスプリンターズSを勝利したサクラバクシンオーも、全52回で4番目の好時計と見事だが、全体的な記録上では一歩見劣ってしまう。