JRA「落馬骨折」鮫島克騎手へ田辺騎手がエール!アイビスSD“棚ぼた”勝利に「僕も昔、池添さんに……」
「いい馬に乗せてもらって、とてもありがたいと思っています」
28日に新潟競馬場で行われたアイビスサマーダッシュ(G3)は、単勝1.9倍の圧倒的な支持を集めた田辺裕信騎乗のライオンボス(牡4歳、美浦・和田正一郎厩舎)が優勝。新潟の芝1000m・3連勝で重賞初制覇を飾り「千直マイスター」ぶりを見せつけた。
「イメージ通り。人気を背負って先行すると負かしにくる馬がいるし、ただ単に行って勝っただけの楽な競馬ではなかった。人気で勝てたのは(舞台)適性も含めた実力です」
18頭立てで行われた真夏の名物レース。11番ゲートからスタートしたライオンボスは、圧倒的なダッシュ力でハナに立つと、大外のラチ沿いへ移動。前半戦で“必勝ポジション”を確保し、勝負を決定づけた。
「行きたい馬が何頭かいたので、大外を巡って激しいポジション争いが予想されましたが、スピードが違いましたね。急遽乗り替わった田辺騎手は本人が『あんまりチャンスがもらえないんです』と漏らしていた通り、新潟の芝1000mに挑むのは昨年の夏以来でしたが、満点の代打騎乗でした。
騎乗予定だった鮫島克駿騎手が前日に落馬負傷したため、陣営も代役探しに苦労したそうですが、実績のある田辺騎手を確保できたことも大きな勝因だと思います」(競馬記者)
確かに、ライオンボス陣営からすれば満を持して挑んだ重賞挑戦で、それも1番人気馬の急遽の乗り替わり。それだけに重責を果たし、ホッと一息といったところだろうか。
ただ、気の毒なのは5年目の騎手生活で、重賞初制覇まであと一歩に迫っていた鮫島克駿騎手だ。