【コックスプレート(G1)展望】大本命リスグラシューVS世界の女傑!日本馬の2週連続「豪G1」制覇へ「自分の競馬さえ出来れば勝てる」
26日、豪ムーニーバレー競馬場で行われるコックスプレート(G1)は、中距離におけるオーストラリア最強馬決定戦として有名なレースだ。世界各国から、豪州の頂点を目指して強豪が集った印象だが、今年は日本馬に大きなチャンスがある。
中心は、今春の宝塚記念(G1)を制したリスグラシュー(牝5歳、栗東・矢作芳人厩舎)だ。
前走の宝塚記念ではキセキや、スワーヴリチャードといった強豪古馬を寄せ付けず、3馬身差の圧勝。エリザベス女王杯(G1)に続くビッグタイトルを手にして、女傑ぶりを見せつけた。
この走りは地元オーストラリアを含め、世界が評価。主要ブックメーカーでは堂々の1番人気に推されている。管理する矢作芳人調教師も「自分の競馬さえ出来れば勝てる」と自信の発言をしており、先週のコーフィールドC(G1)を制したメールドグラースに続く、2週連続の日本馬制覇へ、ここは負けられない一戦となりそうだ。
鞍上には日本の競馬ファンにも、すっかりお馴染みとなったD.レーン騎手。先週、見事な騎乗でメールドグラースを優勝に導いており、G1連勝が期待される。
迎え撃つオーストラリア勢からも「女傑」が立ちふさがる。ミスティックジャーニー(牝4歳、豪・A.トリンダー厩舎)の決定力は、リスグラシューにとっても脅威だ。
ここまでG1・1勝ながら16戦11勝という高い1着率を誇るミスティックジャーニー。デビューから短距離で使われていたが、徐々に距離を延ばし、今年3月のオーストラリアンギニー(1600m)でG1初制覇。今年新設された高額賞金ファン投票競走のジ・オールスターマイルにも優勝し、豪州No.1マイラーに上り詰めた。
前走は初の2000m戦に挑んだものの、最後直線で馬群を捌くのに手間取り5着に敗戦。だが、敗因は明らかなだけに見限るのは早計か。
世界のA.オブライエン厩舎が送り込むマジックワンド(牝4歳、愛)も当然、要注意の存在だろう。
ここまでG1勝利こそないものの、2着6回と抜群の安定性を見せるマジックワンド。愛・英・仏・米・ドバイと世界を転戦し、どんな競馬場でも能力を発揮できる適応性が最大の強みだ。
前走の愛チャンピオンS(G1)ではディアドラ、1月のペガサスワールドカップターフ(G1)ではアエロリット、3月のドバイシーマクラシック(G1)ではレイデオロと、それぞれ日本の一流馬に先着するなど、その能力はワールドクラス。ここでG1初勝利を飾っても驚けない実力馬だ。