【JRA2019ニュースTOP5】リスグラシュー圧巻、武豊50歳の大活躍、藤田菜七子飛躍、アーモンドアイ……今年の興奮を総まくり!
今週末で2019年のJRA競馬の全レースが終了する。今回は2019年に競馬界を揺るがせたニュースのランキングを編集部で作成してみた。ご覧いただけたら幸いだ。
【1位】リスグラシュー、有終の美を飾る
リスグラシューは、昨年の前半まで武豊騎手などが騎乗してG1競走で4度の2着を記録。好走すれども、勝利にはあと一歩届かず、善戦マンのレッテルを貼られていた。
ところが、J.モレイラ騎手を鞍上に迎えた18年のエリザベス女王杯(G1)で悲願のG1初制覇を達成。その後海外挑戦となった香港ヴァーズ(G1)は2着、QE2世C(G1)も3着に終わったが、D.レーン騎手と挑戦した国内復帰戦の宝塚記念(G1)を勝利すると、続けてコックスプレート(豪G1)も制覇。G1競走2連勝を達成した。
そして陣営は暮れの有馬記念をラストランにすることを発表。ここで陣営は、レーン騎手を鞍上に据えるために動く。すでに短期免許期間を使い切っていたレーン騎手だが、管理する矢作師らは、ふたつのG1を制した実績を持ち出し、JRAに働きかけた。するとこれが認められ、レーン騎手に1日限定の限定騎乗が許可される。晴れて最愛の相棒とともに有馬記念に臨んだリスグラシューは、2着に5馬身差をつけての圧勝。これ以上ない形で引退の花道を飾った。
リスグラシューは来年1月19日に京都競馬場で引退式を行う予定。これから繁殖牝馬として、素質あふれる産駒をターフに送り込むことが期待されている。
【2位】衰え知らずの武豊
今年、50歳となった武豊騎手。50ともなれば、運動能力も低下するはずだが、この鉄人は衰えるどころか、さらに老練な騎乗を見せ、ここ10年ではトップクラスの成績を残すことに成功した。
今年はすでに109勝。2015年以来となる100勝超えを果たして現時点でリーディング3位にランクイン。さらにインティでフェブラリーS(G1)を制覇し、秋にはワールドプレミアで菊花賞(G1)も優勝。この勝利で、昭和、平成、令和と史上初の3元号G1制覇を達成している。
さらに今年はヤマニンアンプリメでJBCレディスクラシックを勝ち、交流G1完全制覇を達成するなど、要所要所で存在感を示した。リビングレジェンド・武豊の来年の活躍にも期待したい。
【第3位】藤田菜七子騎手、躍進
今年を振り返る上で忘れてはならないのが、藤田菜七子騎手の活躍だ。
客寄せパンダと揶揄されたのも今は昔。今年は現時点で43勝をあげ、美浦のリーディングでは10位にランクイン。通算でもJRA勝利数(90勝)、JRA所属馬での地方交流レース勝利数(10勝)として、勝利数を100の大台に乗せている。
さらに平場だけではなく今年は、コパノキッキングとコンビを組み、重賞を連戦。東京盃(G2)で初の交流重賞優勝を果たすと、12月のカペラS(G3)でJRA重賞も制覇。さらにJBCスプリント(G1)では勝ち馬ブルドッグボスからクビ差の2着と、あわや交流G1初勝利という活躍を見せた。
菜七子騎手はあと1勝で見習騎手から卒業となり、重賞、特別レース以外では女性騎手限定の2キロ減での騎乗となる。菜七子騎手にとって来年は試練の一年となりそうだ。