JRA桜花賞候補ミヤマザクラ“課題”に「福永やな」。クイーンC(G3)勝利も反省しきり……
15日、東京競馬場で行われた第55回クイーンC(G3)は福永祐一騎手の2番人気ミヤマザクラ(牝3、栗東・藤原英昭厩舎)が、大逃げを打ったインザムービーの離れた2番手から鮮やかに抜け出し、重賞初勝利を飾った。
デビューから中距離を3戦して前走の京都2歳S(G3)ではマイラプソディの2着。今回は初のマイル重賞挑戦となったが、一発回答でクリアした。本番の桜花賞(G1)に向けて期待が膨らむ内容だったといえる。
ところが、初コンビで最高の結果を出した鞍上に笑顔はなく、まるで人気馬を飛ばしたかのような神妙な面持ちだった。
福永騎手いわく「不本意な騎乗になってしまった」と反省しきり。
快勝してなぜ反省する必要があったのか?
「おそらく、昨年コンビを組んだビーチサンバでの苦い記憶があったのではないでしょうか。福永といえば前に壁を作るのが得意な騎手ですが、レース前は後方からじっくり行くつもりだったローズSで、好スタートそのままに行かせるとダノンファンタジーを負かそうかという2着でした。
ところが、本番の秋華賞でも再現を狙ったものの、これまで控えていた馬を行かせたことで、思わぬハイペースにしてしまった結果、もったいない5着に負けてしまいました。ビーチサンバが今回、芝1400mの京都牝馬S(G3)を試すのもそのあたりの影響があったかもしれませんね」(競馬記者)
答えはレース後のコメントにあった。
「ためて脚を測りたかった。思った以上にスタートを出てくれて、いい位置が取れてしまった。粘り込む競馬になってしまい、馬に負担をかけてしまいました」
ただ勝つのではなく、本番へ向けて脚を測るという課題を持って挑んでいたが、結果的に意図と反する乗り方をしてしまったことへの反省だったようだ。