昨年、惨敗の毎日王冠から読み解く!? 「堅実派」ステファノスに見出す戴冠の可能性とは?
実際に後方11番手から運んだ昨年の毎日王冠では、上がり最速2位となる33.2秒の鬼脚を使いながらも7着と惨敗。過去の成績を見ればわかるが、この馬の武器は上がり3ハロンで使う強烈な末脚である。
しかし、そんなこの馬の”脚質”こそが、毎年開幕週に行なわれて、先行馬が有利な毎日王冠(G2)に向かないと言わざるを得ない。昨年も末脚こそ強烈だったが、エイシンヒカリがすんなりハナを奪ってペースが落ち着いた事で、あの位置取りでは届かないのも当然だった。
しかし、だからといってステファノスが『今年の毎日王冠で絶対に来ない』とは言い切れない。
注目したいのは、前走の宝塚記念(G1)の走りだ。この春のグランプリでは強敵を相手に3角では10番手だったにも関わらず、4角で6番手まで浮上する自在性を発揮。そこからしぶとく脚を伸ばして、結果として5着入線を果たした。
仮に昨年のような後方一辺倒の競馬はなく、この宝塚記念のような前を積極的に捕えに行く競馬をすれば、開幕週とはいえステファノスの末脚が脅威となることは間違いない。