JRAスプリングS(G2)三浦皇成「美浦所属の意地」見せたい? クルーガーの全弟サクセッションに要注目!!
15日(日)時点でのJRAの全国リーディングジョッキー争いを見ると、関西・栗東所属の騎手が上位を独占している。
上位10名の中で関東・美浦所属は、既に短期免許期間を終えて帰国したO. マーフィー騎手のみである(27勝で4位)。今、美浦にいる騎手では13位に田辺裕信騎手(14勝)の名前がようやく出てくる状況だ。
考えられる原因はいくつかあるが、本来なら全国リーディングジョッキーで上位10名の中に入っていてもおかしくない美浦所属騎手の中に、怪我で休養中の騎手がいるのもその理由のひとつだろう。昨年は全国5位だった戸崎圭太騎手などはその代表格と言えるかもしれない。
その戸崎騎手と同様に、昨年は全国6位だった三浦皇成騎手も年明け最初の開催日だった1月5日(日)の中山7Rで落馬負傷し、その後2ヶ月ほど騎乗できない状況に陥ってしまった。昨年は復調の兆しを見せていた三浦騎手にとって、この休養は痛かった。
三浦騎手は7日(土)の中山競馬で復帰している。復帰した週は1勝のみだったが、先週末は14日(土)に中山で2勝、15日(日)は阪神で2勝を挙げている。阪神では単勝9番人気馬を勝利に導くなど、存在感を見せつけ、ようやくエンジンがかかった感のある三浦騎手に、ビッグチャンスが舞い込んできた。
15日(日)のスプリングS(G2)で、三浦騎手はサクセッション(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎)に騎乗する。これまでの戦績は4戦3勝。メンバー中では唯一の3勝馬で、2016年のマイラーズC(G2)を制し、オーストラリア遠征も経験したクルーガーの全弟にあたる。
サクセッションは前走のジュニアC(L)で3勝目を挙げているが、手綱を取ったマーフィー騎手は「追い切りで乗った時から(前々走より)進化していると思ったので、強気に乗った」と語っている。馬体重も新馬戦の頃から20キロ以上増えている。今がまさに成長期なのだろう。
15日(日)までに既に5本の時計を出している。11日(水)の1週前追い切りでは、5F65秒3、ラスト1F12秒4というタイムを馬なりでマーク。この中間の調整も順調と考えていいだろう。
サクセッションはこれまでの4戦は全てマイル戦だったが、今回は1800mに距離延長となる。課題は距離となりそうだが、これまでの3勝は新馬戦が好位差し、2戦目の中山・アスター賞(1勝クラス)が逃げ切り、そしてジュニアCは馬群の外からマクリ差しと、脚質も自在なだけに、心配は要らないだろう。
全兄クルーガーも同じ中山・芝1800mで準オープン勝ちを決めている。血統面での裏付けもある。後はようやくエンジンがかかった鞍上・三浦騎手次第と言えるのではないか。『netkeiba.com』の予想単勝オッズは4.1倍で3番人気となっているが、サクセッションと三浦騎手がこの高評価に応えられるか、注目したい。