JRA大阪杯G1昇格後の怪!? ステイフーリッシュと岩田康誠騎手はジンクスを払拭できるか?
4月5日(日)、阪神競馬場では大阪杯(G1)が行われる。2017年からG1に昇格した大阪杯だが、その2017年以降、あるジンクスが存在する。大阪杯に出走した馬たちの、前走における着順別成績をご覧いただきたい。
前走1着馬
【1・0・2・8】
前走2着馬
【1・0・1・5】
前走3着馬
【0・0・0・8】
前走4着馬
【0・0・0・5】
前走5着馬
【1・2・0・3】
前走6着以下の馬
【0・1・0・6】
前走が5着だった馬からも勝ち馬は出ている。前走で掲示板に載ることができなかった馬でも、連対した馬はいる。ところが前走で3着、あるいは4着だった馬から馬券圏内に入った馬が1頭も出ていない。偶然とはいえ、気になるジンクスではないだろうか。
今年の大阪杯に登録された14頭のうち、前走が3~4着だった馬は4頭。昨年のジャパンC(G1)で3着だったワグネリアン、同じく4着だったマカヒキ、小倉大賞典(G3)で3着だったジナンボー、そして京都記念(G2)で3着だったステイフーリッシュの4頭だ。
この近3年のデータと今年の登録馬を見た記者は、こんなことを語る。
「ステイフーリッシュ(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎)なら、このジンクスを打ち破ることができるかもしれないよ」
ステイゴールド産駒で2018年の京都新聞杯(G2)を優勝しているが、その京都新聞杯以降は勝ち星がない。と言っても、G2・G3では2着が4回、3着が4回あり、重賞で全く太刀打ちできないレベルの馬ではない。勝ち切れないだけなのだ。
前述した記者は、前走の京都記念での3着について、こう語る。
「京都記念で先着を許したクロノジェネシスとカレンブーケドールは、どちらもG1連対馬だ。この2頭に続く3着なのだから、むしろ評価されるべき」
確かに京都記念勝ち馬のクロノジェネシスとは0秒7差だったが、2着だったカレンブーケドールとは0秒3差。カレンブーケドールはステイフーリッシュより3キロも軽い53キロで出走していたのだから、むしろ好内容だと評価されるべきかもしれない。
大阪杯にはこんなデータもある。これまで出走した4歳馬は【1・1・2・11】で勝率6.7%、連対率13.3%だが、5歳馬は【2・1・1・13】で勝率11.8%、連対率17.6%と、勝率・連対率のいずれを見ても、4歳馬を上回る。成長力から注目されがちなのは4歳馬だが、5歳馬の方が好成績を挙げている。
今回も京都記念と同様、岩田康誠騎手が手綱を取る。前走が初コンビだったことを考えると、岩田康騎手が手の内に入れた可能性がある今回の方が期待できるのではないだろうか。「大阪杯で前走3~4着馬が不振だ」という不吉なジンクスを、ステイフーリッシュと岩田康騎手は打ち破ってくれるかもしれない。注目したい1頭だ。